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『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』無料配信決定!毎週金曜21時よりプレミア公開

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攻殻機動隊Official YouTube Channelにて2025年5月2日(金)より毎週金曜21時からTVアニメ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(全26話)を、プレミア公開形式で順次配信することが発表された。

(C)士郎正宗/Production I.G/講談社/攻殻機動隊製作委員会

(C)士郎正宗/Production I.G/講談社/攻殻機動隊製作委員会

本配信は2025年5月2日から2025年10月24日まで毎週1話ずつ公開。各話のアーカイブ配信は公開後2日間限定となる。


『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』は、近未来の高度にネットワーク化された社会を舞台に、ネット犯罪に立ち向かう公安9課の活躍を描いたSFアニメシリーズ。リアルなサイバーパンク描写と、テロ・情報統制・個人のアイデンティティといった社会的テーマの深掘りが評価され、世界中で高い人気を集めている。

(C)Shirow Masamune/KODANSHA  (C)Shirow Masamune/SEISHINSHA  (C)Shirow Masamune/「士郎正宗の世界展」製作委員会

(C)Shirow Masamune/KODANSHA (C)Shirow Masamune/SEISHINSHA (C)Shirow Masamune/「士郎正宗の世界展」製作委員会

(C)2026 Shirow Masamune/KODANSHA/THE GHOST IN THE SHELL COMMITTEE

(C)2026 Shirow Masamune/KODANSHA/THE GHOST IN THE SHELL COMMITTEE

また2026年には新作TVアニメーション『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』の放送が予定されており、現在は原作者・士郎正宗による初の大規模原画展「士郎正宗の世界展~『攻殻機動隊』と創造の軌跡~」が世田谷文学館にて開催中だ。
 


横浜赤レンガ倉庫に初出店4蔵含む合計22蔵が集結 『YOKOHAMA SAKE SQUARE 2025 ~ヨコハマ サケ スクエア 2025~』7月に開催

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古くから日本で親しまれ、国内外でも人気が⾼まっている⽇本酒。 その魅⼒をさらに広げるため、神奈川県酒造組合とFMヨコハマ/ZIP-FMが、神奈川をはじめ⾸都圏の酒造業界の活性化を⽬指す⽇本酒試飲イベント『YOKOHAMA SAKE SQUARE ~ ヨコハマサケスクエア ~』が、横浜・⾚レンガ倉庫にて7⽉12⽇(⼟)、13日(日)に開催される。

今年は、神奈川の吉川醸造、そして東京都の酒蔵も加わって⾸都圏合計22蔵のおすすめの⽇本酒を堪能できる。出品銘柄のラインナップは後⽇発表される。
 
港町・横浜の⾵景とともに、⽇本酒の物語を楽しむ2⽇間。丹沢⼭系から湧き出る清らかな⽔が育む神奈川の⽇本酒。⼤都会である⼀⽅、豊かな⾃然を持ち、酒造り⽂化が今に息づく東京。千葉の⽔運の歴史が醸す、⾵味豊かな⼀滴。⼭々が育む、芳醇な⾹りが広がる⼭梨。荒川・利根川という⼤河を抱え、清酒出荷量が全国4位の埼⽟。⾸都圏の酒蔵が集まり、横浜⾚レンガ倉庫で新たな⽇本酒の航海を体験できるこのイベント。チケットの⼀般発売は5月2日(⾦)正午よりスタートしている。

『YOKOHAMA SAKE SQUARE』で、⽇本酒のこれまでとこれからの物語の航海を感じてほしい。

東島京「人生に大きく影響を与える作品だと思います」~ミュージカル『チョコレート・アンダーグラウンド』日比谷フェスティバルで歌唱とトークを披露

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2025年6月、東京・大阪・富山にて上演される、ミュージカル『チョコレート・アンダーグラウンド』。4月26日(土)に行われた日比谷フェスティバルに出演者たちが登場。東島京、平野綾、岡田浩暉、土居裕子、浦嶋りんこ、まりゑ、小松季輝、佐藤匠、中川賢、陰山泰、石丸さち子が日比谷ステップ広場に登壇し、歌唱パフォーマンスとトークショーを行った。

本作は、日本でもファンの多いアレックス・シアラーの人気小説『チョコレート・アンダーグラウンド』(金原瑞人訳・求龍堂刊)を脚本・作詞高橋亜子、音楽オレノグラフィティ、演出石丸さち子という3人のトップクリエイターによって世界で初めてミュージカル化した作品。さまざまなジャンルの舞台で積極的な活動を行なっている少年忍者の北川拓実が主演を務める。

この日の日比谷フェスティバルでのパフォーマンスは、石丸が役柄や物語を説明しながら、キャストたちが全9曲を歌唱。メインナンバーである「チョコレート・パラダイス」や「ガラクタ市場へようこそ〈露天商バージョン〉」などポップで楽しいナンバーから、平野演じるモファットが心情を歌い上げる「愚かで美しいこの世界」、岡田が演じるブレイズが革命を先導する「切り抜けられるとしたら」、土居が演じるバビおばさんのキュートさが光る「あなたもきっと魔法使い」、そして東島が逮捕されてしまった友達を思って歌う「二人を守って」などのしっとりしたナンバーまでキャッチーで耳なじみの良い楽曲が初披露された。

♪「チョコレート・パラダイス」

♪「チョコレート・パラダイス」

♪「ガラクタ市場へようこそ〈露天商バージョン〉」

♪「ガラクタ市場へようこそ〈露天商バージョン〉」


♪「切り抜けられるとしたら」

♪「切り抜けられるとしたら」

 
♪「あなたもきっと魔法使い」

♪「あなたもきっと魔法使い」

浦嶋りんこ

浦嶋りんこ

パフォーマンス後には、東島、平野、岡田、土居、石丸が囲み取材に応じ、本作への意気込みを語った。

まず東島は「今は緊張が落ち着いてきましたが、(この日のパフォーマンス)2回目もあるので、少しでも作品の魅力をお届けできるよう頑張りたいと思います」とパフォーマンスを終えたばかりの心境を語る。まだ本稽古には入っていないというが、「役に入り込みすぎてぼろぼろ泣いてしまいました。2回目はさらに涙を流していければと思っています」と照れ笑いを浮かべながら意気込んだ。続けて、「ここから稽古を重ねて、石丸さんと話し合いをしながら、どんどん濃いものになっていくと思いますし、関係性ができてくるとより鮮やかな曲になっていくと思うので、そこも楽しみです」とこれからの稽古にも期待を寄せた。

岡田浩暉

岡田浩暉

革命を先導するブレイズを演じる岡田は、「革命をやるという役なので、かなりヒートしてしまって」と苦笑いでパフォーマンスを振り返り、「ブレイズは過去を反省している人なので、次はもう少し冷静に青年たちと一緒に革命していく姿をお見せできたらと思います」と力を込めた。

平野綾

平野綾

平野は「ステージを終えて、いよいよ始まるんだなと『やるぞ』という気持ちが湧いてきました。オリジナルミュージカルの初演なので、たくさんの方に届くように頑張りたいと思います。こういう作品ですというのが今日のステージだけでも十分伝わったんじゃないかなって思います」と笑顔でコメント。

土居裕子

土居裕子

土居も「本当にいいチームだなと感じています。すでに我が家のように居心地が良いので、これから稽古を重ねていくのが楽しみになっています」と楽しそうに話し、「『チョコレート戦争? ファンタジー?』と思ってしまう大人の方もいるかもしれませんが、石丸さんがそういう方向に持っていきたくないとおっしゃっていました。チョコレートがなくなるかどうかというお話ではありますが、その奥にあるものを掴み取っていただきたいと思います」と呼びかけた。

また、演出の石丸は「ずっとやりたかった作品です。入り口が広く誰でも楽しめる物語ですが、読み方によっては大人にとっても奥が深い物語です。これをなんとかミュージカルにしたいと思って、高橋亜子さんとオレノグラフィティさんに最強タッグを組んでいただきました。素晴らしいキャストチームも集まってくれ、良い作品を届けたいと気合いが入っています」と熱く語った。

演出については「てんやわんやでみんなで走ります。みんなで転換をします。でも、繊細なところはリアルな芝居でお見せします」と言及し、「胸が締め付けられたり、甘酸っぱい気持ちになったり、ワクワクしたり、ジェットコースターのように心が動いて、最後は温かい気持ちになっていただけると思います」と自信をのぞかせた。

東島京

東島京

そして、最後に東島は「世界初演を担う不安とプレッシャーもありますが、僕はこの皆さんとなら絶対に大丈夫だという自信があります。ただのハッピーミュージカルではないので、観る方によって受け取り方も変わってきます。生半可な気持ちで観たらこの後の人生に大きく影響を与える作品だと思います。そうした作品になるよう頑張りますので、ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです」と呼びかけて、囲み取材を締めくくった。

プーさん役の養田陸矢&ピグレット役の新田恵海が語る見どころ 新作ミュージカル『ディズニー くまのプーさん』インタビュー

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2025年5月10日(土)・11日(日)の名古屋公演を皮切りに、新作ミュージカル『ディズニー くまのプーさん』の2025年ジャパンツアーがスタートする。

新作ミュージカル『ディズニー くまのプーさん』は、A.A.ミルンの原作とクラシカルなディズニーの長編アニメーションの流れを組んだ作品となっており、等身大のパペットを役者たちが操り、細部まで精巧に作られたセット、新旧の愛すべき音楽の力によって、100エーカーの森にこれまでにない生命を吹き込む。日本公演では、若手から経験豊かなキャストまで、各登場人物の個性にあった実力派の日本人キャストが作品を彩る。

この度、開幕を直前に控え、2024年公演からプーさんを演じる養田陸矢と、ピグレット/ルーを演じる新田恵海のインタビューが到着したので紹介する。ミュージカルの魅力をたっぷりと語ってもらった。

そして世界ツアーにて販売されていたぬいぐるみに加え、日本限定グッズと2025年ツアーから発売する新作商品が公開された。今年は、英語バージョンのロゴをあしらったデザインとなっており、Tシャツや普段使いもできる実用的なアイテムが追加となっている。

新作ミュージカル『ディズニー くまのプーさん』グッズ        (C)DISNEY

新作ミュージカル『ディズニー くまのプーさん』グッズ        (C)DISNEY

プーさん役の養田陸矢&ピグレット役の新田恵海 インタビュー

ーー2025年のツアーが始まります。改めて今回、再演が決まったお気持ちを聞かせてください。

養田:またこうして上演できることが嬉しかったです。僕はもともとディズニー作品が好きでしたが、この作品に関わり「くまのプーさん」という作品が以前に増して大好きになりました。ただかわいいだけじゃなく、奥深さもある物語なので、子どもから大人まで楽しめる素晴らしい作品だなと実感しながら演じています。

新田:私も再演が決まって嬉しい気持ちが一番にありました。私はピグレットを操演させていただいていますが、私たちキャストのプーさんたちへの気持ちはきっとクリストファー・ロビンの気持ちに近いものがあると思います。なので、またプーさんたちに会えることが本当に嬉しく、一緒にいられることが幸せです。

ーー「くまのプーさん」のどんなところに魅力を感じていますか?

養田:僕自身は子どもの頃に観ていたわけではないですが、それでもどこか懐かしさを感じるところだと思います。子どもの頃に遊んだ思い出がふっと蘇るような、そんな感情になります。それから、プーさんが語る言葉はトンチンカンなように思える言葉も多いですが、その言葉に「思い込みではなく純粋にそこにある景色を見ることの素晴らしさ」を感じます。

新田:私は小さい頃からプーさんに親しんでいたので、プーさんの世界にスッと入りこんでプーさんと一緒になって楽しんでいたことを思い出します。そして、大人になって、改めてプーさんの世界に触れると心が自然と昔に戻ります。いつでも迎え入れてくれる場所なんだなと感じました。

ーー2024年からミュージカル「くまのプーさん」に出演していますが、演じる上ではどんな工夫をされていますか?

養田:パペットが主体になるべきだという前提で演じているので、その場に生きているプーさんを生み出せる楽しさがあります。通常の舞台だと自分の肉体を使って表現をしようとするので、どうしても主観が強くなってしまいますが、このミュージカルでは自分の体とパペットは全く違うということを稽古を通して感じ、客観的に見て演じられているのではないかと思います。

新田:最初に操演を教えていただいたときに、プーさんの世界を我々が表現するというのが1番のミッションなのだと感じました。演じているとも操っているとも、また違った感覚があるんですよ。私はピグレット役ですが、ピグレットと自分の間に精神と体があるような感覚で。例えばパペットミュージカルとも腹話術ともまた違います。なので、初めてご覧になった方は驚くと思います。我々はステージに上がったら誰とも目が合わないんです。プーさんとピグレットは目が合いますが、役者としては合わない。何かがあったときにアイコンタクトを取ることはあっても、私たちが普段、出演している舞台と違って目で会話はしません。あくまでも、ピグレットとプーさんたちを通して会話しているというのが、このミュージカルの面白いところで、演じていてもそうしたところに魅力を感じます。

(C)DISNEY

(C)DISNEY

ーー2024年公演を観劇して、不思議とキャストの皆さんが見えなくなって、プーさんやピグレットがそこにいて動いているように感じられましたが、まさにそうした意識があったのですね。

新田:それを目指していました。ただもちろん、大人のお客さまは目に入ることもあると思うので、そうしたときに、一生懸命やっている姿を感じていただくというのも楽しみ方の一つかなと思います。

養田:僕の周りでも途中でキャストたちが見えなくなったと言っていただくことが多かったです。それだけみんなパペットに集中してくれたんだと思います。

ーーあの愛らしい動きはどのように作り出しているのですか?

新田:パペットは表情が動かないので、どうやって笑顔に見せるのか、悲しい表情に見せるのかをやりながら見つけていきました。最初は歩くことすらままならなかったですが、稽古を重ねることで、どう感じたのか表現できるようになっていきました。

養田:数度の角度で表情が変わるんですよ。稽古を続けていくうちに表現の幅がこんなにもあるんだと驚きました。

新田:そうした研究ができたのはダブルキャストのよさでもあったと思います。

養田:本当にそう思います。ダブルキャストは鏡なんですよね。

新田:ダブルキャストの方が演じている姿を見て、かわいいなと思う瞬間を取り入れたり、どう動かしているのか教えてもらったり、一緒に切磋琢磨して作り上げていきました。同じ役を演じてはいますが、ライバルだなんて一切思ったことがないです。むしろ、相棒です。何かあったときに頼れるのはダブルキャストの方なので、二人でピグレットを作っていると思っていました。

養田:おっしゃる通り、本当に相棒です。今回、プーさん役で新しく(仲西)陸くんが入ってくれますが、早速、「僕たちは鏡だから」と伝えました(笑)。実際の鏡で確認できることもたくさんありますし、鏡を見て自分で試すことももちろんありますが、舞台上では相棒の動きがとても頼りになります。

撮影:鈴木健太        (C)DISNEY

撮影:鈴木健太        (C)DISNEY

ーー名古屋からスタートし、大阪、福岡、東京、埼玉、横浜と全国を回ります。ツアーの楽しみを教えてください。

新田:この作品で初めてミュージカルを観るという方も多いと思います。なので、毎日、新しいお友達が会場に来てくださいます。私も毎日、新鮮な気持ちでピグレットとしてステージに立てます。全国あちこちにお邪魔させていただくので、冒険して、旅立つという気持ちをリアルに感じられるのも楽しいですし、「この場所ではこうだったよね」と新しい発見もたくさんあります。初めての景色を毎日見ることができるというのが、ツアーの楽しみです。

養田:駅が違って街並みが違っても、会場に入るとそこにはいつもと同じ100エーカーの森がある。それが面白いなと思います。でも、100エーカーの森は同じでも観ているお客さまの雰囲気は少しずつ違っていて、その時によって感じる空気が違うんです。そうした違いを感じながら、さまざまなところを回って、たくさんの方に会うことができるのは素晴らしい体験だなと思っています。

ーー公演を楽しみにされている方にメッセージを。

新田:アニメーションや絵本で慣れ親しんだプーさんの世界を舞台でも皆さんに味わっていただける素敵な作品となっております。「実際に目の前でプーさんやピグレットが動いている」という体験ができる、そんな舞台です。子どもから大人の方まで楽しく、そして温かい気持ちをもらえる物語になっていますので、ぜひ100エーカーの森でお会いできたら嬉しいです。

養田:昨年、初めて上演させていただき、プーさんたちのことを好きな方がこれほどたくさんいることを実感しました。ツアーで全国各地を回り、大好きな気持ちをみなさんと共有できるのも楽しみです。この100エーカーの森は、誰でもいつでも帰ってくることができる場所です。ぜひ100エーカーの森でお会いしましょう!
 

【プロフィール】
養田陸矢(ようだりくや)
シンガー・俳優。2024年 新作ミュージカル「ディズニー くまのプーさん」でくまのプーさん役として出演。

新田恵海(にったえみ)
声優・シンガー・俳優としてマルチに活動。2024年同ツアーにおいてピグレット/ルー役として出演。

浦井健治、小池徹平ら出演のミュージカル『ある男』 製作発表の模様が公開&新ビジュアルも解禁

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2025年8月に東京建物 Brillia HALLにて開幕する、ミュージカル『ある男』の製作発表の模様が公開された。また、新ビジュアルも解禁となった。

ミュージカル『ある男』の製作発表が5月1日(木)に開催された。当初から発表されていた浦井健治・小池徹平・濱田めぐみ・ソニン・上原理生・上川一哉・知念里奈・鹿賀丈史・瀬戸山美咲(脚本・演出)9名に加えて、原作小説『ある男』の著者である平野啓一郎が登壇し、それぞれが世界初オリジナルミュージカル化への意気込みを語った。さらに、抽選で招待した一般オーディエンス250名に、劇中曲より一幕ラストのデュエットナンバー「暗闇の中へ」を初披露した。

劇中曲「暗闇の中へ」披露          撮影:田中亜紀

劇中曲「暗闇の中へ」披露          撮影:田中亜紀

劇中曲「暗闇の中へ」披露/浦井健治          撮影:田中亜紀

劇中曲「暗闇の中へ」披露/浦井健治          撮影:田中亜紀

劇中曲「暗闇の中へ」披露/小池徹平          撮影:田中亜紀

劇中曲「暗闇の中へ」披露/小池徹平          撮影:田中亜紀

人間の存在の根源と、この世界の真実を描き、読売文学賞を受賞した長編小説、平野啓一郎/著「ある男」(2018年9月、文藝春秋刊/英訳版“A MAN” も、2020年6月に世界に向けて発売)。

平野啓一郎(原作著者)          撮影:田中亜紀

平野啓一郎(原作著者)          撮影:田中亜紀

自分は何者か、肩書、人種、国籍など、色々なものを剥ぎ取り本質を見つめた時、残るものは何か。
“ある男”が死んだ時、その男は本当は何者だったのか。
アイデンティティはどこにあるのかと問わざるを得なくなる。
個人を個人として規定するものは、内面なのか、社会的な立場や評価、戸籍などの記録か、血筋なのか。
 
“普通”の幸せを求め続けた男。
“普通”の幸せを生きているフリをしながら、自分とは何か、もがきながら生きる男。
この物語は、懸命に生きる現代の人々の心に何かを問う時間となる。
 
製作発表では、城戸章良役の浦井健治とある男・X役の小池徹平による一幕ラストのデュエットナンバー「暗闇の中へ」が初披露された。終盤には二度目の歌唱とサプライズでオーディエンスへの撮影タイムが設けられ、新作オリジナルミュージカルならではの演出で客席を大いに盛り上げた。

会場にて配布された各キャストのイラストカード

会場にて配布された各キャストのイラストカード

♪「暗闇の中へ」(歌唱者: 浦井健治、小池徹平)

劇中曲「暗闇の中へ」披露          撮影:田中亜紀

劇中曲「暗闇の中へ」披露          撮影:田中亜紀

劇中曲「暗闇の中へ」披露/浦井健治          撮影:田中亜紀

劇中曲「暗闇の中へ」披露/浦井健治          撮影:田中亜紀

劇中曲「暗闇の中へ」披露/小池徹平          撮影:田中亜紀

劇中曲「暗闇の中へ」披露/小池徹平          撮影:田中亜紀

不慮の事故で死んだ男、谷口大祐が全くの別人だった。そんな奇妙な事件を調査することになった弁護士の城戸章良が出会う男“X”。Xがなぜ別人になる選択をしたのか、なぜ、過去を捨てたのか。
章良が真実を追い求める中で出会うXの人生は暴かれるべきなのか。
これ以上の踏み込みが果たして正しいのか。進む先にあるものは暗闇か。
章良とXが互い心理を投げかける一幕ラストのデュエットナンバー。

瀬戸山美咲(脚本・演出)          撮影:田中亜紀

瀬戸山美咲(脚本・演出)          撮影:田中亜紀

浦井健治(城戸章良 役)          撮影:田中亜紀

浦井健治(城戸章良 役)          撮影:田中亜紀

小池徹平(ある男・X 役)          撮影:田中亜紀

小池徹平(ある男・X 役)          撮影:田中亜紀

濱田めぐみ(後藤美涼 役)          撮影:田中亜紀

濱田めぐみ(後藤美涼 役)          撮影:田中亜紀

ソニン(谷口里枝 役)          撮影:田中亜紀

ソニン(谷口里枝 役)          撮影:田中亜紀

上原理生(谷口恭一 役)          撮影:田中亜紀

上原理生(谷口恭一 役)          撮影:田中亜紀

上川一哉(谷口大祐 役)          撮影:田中亜紀

上川一哉(谷口大祐 役)          撮影:田中亜紀

知念里奈(城戸香織 役)          撮影:田中亜紀

知念里奈(城戸香織 役)          撮影:田中亜紀

鹿賀丈史(小見浦憲男/小菅 役)          撮影:田中亜紀

鹿賀丈史(小見浦憲男/小菅 役)          撮影:田中亜紀

さらに、製作発表に合わせて解禁された新ビジュアルによる、ミュージカル版の特別仕様の全帯での全国書店展開と都内交通広告がスタートした。

ミュージカル版 特別仕様の全帯

ミュージカル版 特別仕様の全帯

ミュージカル『ある男』東京公演は2025年8月4日(月)~8月17日(日)東京建物 Brillia HALLにて上演、その後広島、愛知、福岡、大阪にて上演予定。

【あらすじ】
「私はいったい誰を愛したんでしょう…」
「仮に、彼を“X”と呼ぶことにします」
 
弁護士の城戸章良は、かつての依頼者である谷口里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。
宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失い、夫と別れた過去があった。長男を引き取り14年ぶりに故郷に戻ったあと、故郷で出会った谷口大祐と再婚し、二人の間に新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。そんな幸せな日々が続いていたある日、大祐は不慮の事故で命を落とす。
愛した夫を亡くし悲しみに打ちひしがれていた里枝だったが、夫の死後、長年疎遠だった大祐の兄から衝撃の事実を突き付けられる。
それは、愛していた夫「大祐」が全くの別人だということ。
名前も戸籍も全てが偽りだった。
なぜそんな嘘をついたのか。共に過ごした時間、過去、全てが嘘だったのか。
 
人はなぜ人を愛するのか。愛にとって過去とは何なのか。
「X」の人生を辿るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿、その姿と共に、自分の存在と意義を問い、
この世界の真実に触れることになる。

 

My Little Lover、デビュー30周年を記念して全国ツアー開催決定【コメントあり】

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5⽉1⽇(⽊)にデビュー30周年を迎えた My Little Lover。Akkoプロデュースによるアコースティックライブ『acoakko live』ビルボードライブ東京公演のMCでAkkoから、デビュー30周年を記念した全国ツアー『My Little Lover 30th Anniversary ☆ Akko Band Quintet 2025 #2』の開催が発表された。

My Little Lover 撮影=笹原清明

My Little Lover 撮影=笹原清明

My Little Lover 撮影=笹原清明

My Little Lover 撮影=笹原清明

透明感あふれるAkkoの歌声とともに30周年を彩る名曲の数々を、今年春に開催されたツアーに続き、バンドメンバー古川昌義(Gt)、楠井五⽉(Ba)、沼澤尚(Dr)、ミトカツユキ(Key)と奏でるさらに進化したバンドサウンドで届けるという。

明⽇・5⽉3⽇(⼟)12:00 からは、My Little Lover オフィシャルHP チケット最速先⾏受付がスタート。

また、5⽉1⽇(⽊)デビュー30周年記念⽇に Billboard Live TOKYO にて開催された『My Little Lover ☆ acoakko live, 30th Anniversary Celebration』公演の模様が、U-NEXTにて独占配信されることが決定。配信スケジュールなどの詳細は後⽇発表となる。

message from Akko

My Little Loverは昨⽇、デビュー30周年を迎えました。
実は私としては、22周年も27周年も毎年の活動を積み上げていくという意味では、30周年と同じように⼤切な1年なので、周年への思い⼊れはそんなにないのですが、でもやっぱり「30周年おめでとう!」と⾔われると、とても嬉しい気持ちになります。My Little Loverの⾳楽を聴いてくれている⽅、ライブに⾜を運んでくださる⽅、関わってくれているたくさんのミュージシャンやスタッフへの感謝の気持ちを込めて、8⽉からのツアーも⼤切に⾳楽を届けていきたいと思っています。

文字のデザインが楽しい『タイポグラフィフェスティバル』&はんこが主役のイベント『スタンプフェスティバル』が2025年7月に開催決定

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『紙博』を手掛ける手紙社が、2025年7月19日、20日に東京都立産業貿易センター台東館 4階、5階展示室にて、『タイポグラフィフェスティバル』、そして『スタンプフェスティバル』を開催することを発表した。

◆『タイポグラフィフェスティバル』

“タイポグラフィ”とは文字や文章を読みやすく、美しく見せるための技術。文字の形や色や質感といったデザインによって 同じ言葉でも違う印象を与えることができ、作り手の個性が最大限発揮されるタイポグラフィというカルチャーをもっとたくさんの方に知っていただきたい、という思いから、新イベントが開催される。

会場となる、浅草・台東館に集うのは、手紙社が選りすぐったタイポグラフィのプロフェッショナルたちや、味のある美しい活字やイラストのようなポップな言葉、流れるようなハンドライティングなど、唯一無二の文字の数々が彩る作品が会場にひしめき合う。

また、タイポグラフィの魅力や作品づくりの裏側をたっぷりと楽しめるトークライブも開催。そして来場者がクリエイターとなってタイポグラフィを体験できる会場限定の企画も予定しているとのこと。

◆『スタンプフェスティバル』

紙もの好きにとって、もはや切っても切り離せない存在となっている「はんこ」は、近年ますます注目され熱を帯びており、そんなはんこが主役のイベント『スタンプフェスティバル』は2024年11月に誕生。2度目の開催である今回の舞台は浅草。

集めて組み合わせたいラバースタンプをはじめ、手彫りの消しゴムはんこ・ゴム版はんこなど、見渡す限りはんこが並ぶ光景には圧倒されること間違いなし。

手紙社が選りすぐった50組以上のはんこ作家が自らブースに立って販売することで、出展者とはんこファンが交流することができるのも本イベントの魅力にひとつ。また今回は国内だけにとどまらず、台湾、香港、マレーシアからも、素晴らしい作品を携えて作り手がやってくるとのこと。

そして合計700個以上のはんこがノートや手帳に思う存分押し放題の「はんこ押し放題スポット」や、自宅に眠っているはんこを木に吊るし、誰かが持ってきたはんこと交換することで素敵なはんことの思わぬ出会いを楽しめる「はんこ交換の木」など、はんこの面白さを堪能できる企画も用意。

さらに今回は出展者が「海」をテーマに新作を制作。魚や貝殻、人魚など、海にまつわるモチーフの様々な新作はんこが登場。この夏にきっと重宝するデザインのはんこが、一体どんな絵柄になるのか楽しみだ。

また今回は『タイポグラフィフェスティバル』と『スタンプフェスティバル』が同時開催。1枚のチケットで2つのイベントに来場可能なのも嬉しい。

見て、聞いて、触って楽しむ文字の祭典『タイポグラフィフェスティバル』、そして『スタンプフェスティバル』にぜひ足を運びたい。
 

悪童会議『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場レポート&茅野イサムインタビュー 演劇の贅沢さと面白さを味わえる、女子たちの濃密な会話劇

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茅野イサム×中山晴喜によるユニット「悪童会議」の第3回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』が2025年5月21日(水)から上演される。4月下旬の某日、稽古がスタートしたばかりの稽古場を訪問。今回は、抜き稽古(一部のシーンを取り出して行う稽古)の様子をレポートするとともに、演出の茅野イサムのインタビューをお届けする。


永井 愛の名作戯曲を茅野の演出で立ち上げる本作は、明治44年の愛知県の女子師範学校を舞台に、教員を目指し勉学に励む少女たちの友情、恋、夢、そして別れを鮮やかに描き出す。教師たちから「国宝君」と呼ばれるほどの優等生・光島延ぶを七木奏音、延ぶとともに回覧雑誌の発行を計画する杉坂初江を今村美歩が演じるほか、フレッシュな面々が少女たちのみずみずしさを紡ぎ出す。

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

この日は、木暮婦美(MIO)の退学処分の撤回と良妻賢母教育反対を掲げてストライキを行うことに決めた延ぶたちが、参加を呼びかけた学生たちの賛同を喜ぶ場面の稽古が行われた。

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

夜、談話室で回覧雑誌の清書を行う梅津仰子(佐藤美輝)と石塚セキ(川原琴響)と北川 操(松本むち)。その横では、画用紙に表紙の絵を描いている初江がいる。清書の仕方で言い合う仰子とセキと初江。その間を取り持つように振る舞う操。そこに、ストライキの呼びかけを行っていた延ぶと大槻マツ(美花)、山森ちか(夏目愛海)が戻ってくる。

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

他愛もない会話が続くシーンに見えるが、茅野はセリフを掘り下げ、演出をつけていく。例えば、「筆ダコ」という言葉。現代ではあまり聞き馴染みがない。「(この物語で描かれている)明治と今では文化が違う。それを噛み砕いて、理解して演じなければ観る側には伝わらない」という茅野の説明を、役者たちは頷きながら聞く。そうしたやりとりはセリフ1行ごとに続き、何度も繰り返し、同じ場面の稽古が行われた。

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

茅野の演出を聞いた役者たちが、一つの場面を繰り返し演じることで、芝居がどんどん変わっていく。“優等生”でしかなかった七木が演じる延ぶは、奔放さも持ち合わせた、大勢から好かれる魅力的な女性へと変わり、今村が演じる初江は感情豊かで生き生きとした女性になった。そうして一つのシーンがブラッシュアップされていくのだ。

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

茅野の演出は、とことん丁寧で繊細だ。たった一語に込められた想いまで拾い上げ、役者に伝えていく。ときに、自身で演じて、何を伝えるべきなのかを体で表現して見せる。名作と呼ばれる戯曲だからこそ、茅野がその文脈通りに演じることを大切にしていることを感じた。その上で、「芝居は自由」「芝居を楽しんで」とも話す。人に思い切り意地悪をすることも、拳を振り上げて「やるぞ!」と勢いをつけることも、日常生活ではそうそうできない。だからこそ、そうした芝居を心から楽しんで演じてほしいというのだ。それが、役を生きることに繋がり、観客を楽しませることに繋がるのだろう。

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

その後、木原瑠生が演じる新庄洋一郎と、唐橋 充が演じる中村英助の対話シーンの稽古も行われた。稽古前に木原は茅野から小道具の懐中時計の使い方や持ち方を習い、何度か練習をする。その直後に行われた抜き稽古では、早くも木原は堂に入った様子で懐中時計を使いこなしており、その対応力に舌を巻く。二人の掛け合いは、テンポ良く、軽妙に進む。唐橋は空間を自由に動き回り、その場の空気を作り上げていく。すでにしっかりとキャラクターを捉えているようで、熟練の技を感じさせた。

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

それぞれの場面を丁寧に積み重ねるようにして作り上げていた稽古を見学し、ここからどう変わって本番を迎えるのか、期待が高まる。


演出・茅野イサム 稽古場インタビュー

ーーまだお稽古は序盤だと思いますが、現時点での手応えはいかがですか?

ご覧になってわかるように、序盤から細かく演出をつけているので、歩みは遅いですが、芝居の稽古をきちんと積み重ねていけているのではないかと思います。役者さんが変化していくさまが日々感じられるので、手応えは感じております。

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

ーー永井 愛さんが1997年に書かれたこの戯曲を今、そして悪童会議で上演することに対してはどのような思いがありますか?

悪童会議は、僕のお芝居の原点で、僕が以前に所属していた「善人会議」、現在の劇団扉座へのオマージュを込めて名付けたものです。なので、当初、旗揚げからの1作目、2作目は、(劇団扉座の主宰で劇作家・演出家の)横内謙介さんの作品を上演させていただいたのですが、もともと悪童会議ではいろいろな分野の才能ある役者さんが日本の素晴らしい戯曲と出会う場にしたいと考えていました。なおかつ、今のお客さんに、名作と呼ぶにふさわしい戯曲と素晴らしい役者さんに出会ってほしいという思いで続けてまいりました。今回、この作品を上演することに決めたのは、女子が中心となるお芝居だからです。僕は演劇を40数年やっていますが、昨今、本当に女子の活躍の場が限られてしまっていると感じます。普段、僕も男子のお芝居ばかりをやっているので、演出家として、演劇人として、このままで良いのかという思いもあり、あえて女子を中心に据えたお芝居をやりたいと思いました。この悪童会議でワークショップやオーディションをする中で、僕自身、力のある女優さんがたくさんいることを知り、ぜひ一緒に芝居づくりをしたいと思いましたし、彼女たちに活躍の場を作ってあげたい。そして、お客さんにも「こういうお芝居も面白い。素敵だ」と気づいていただき、少しでも今のこの演劇界が本当の意味での多様性がある世界になればという願いを込めてやっています。とはいえ、もちろん女子だけでなく、僕が大好きな大人の役者さんにも集まっていただいています。僕たちにはレジェンドのような女優の千葉雅子さん。そして、普段、僕が一緒にやっている木原瑠生くんや唐橋 充さんにも参加していただいています。きっと彼らにとってもいい経験になるのではないでしょうか。

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

ーー演出面ではどのようなことをお考えですか?

僕はミュージカル『刀剣乱舞』のような2.5次元ミュージカルをはじめとしたエンターテインメント性の高い作品の演出も手がけているので「エンタメ系の演出家」と書かれたりもしましたが、もともとは小劇場の俳優であり、そしてストレートプレイや会話劇を演出していました。なので、僕自身は、むしろそちらの方が自分のフィールドだと思ってやっておりますし、僕の原点はこうした会話劇や小劇場のような濃密な空間で、濃密なお芝居を作ることにあると思っています。もちろんそれは、いわゆる大きな舞台にも生かされているのですが、結局、やっていることは変わりません。そこに歌やダンスが入ることはあっても、ベースとなるのは人と人がそこにいて、人と人が心のやりとりをする。言葉のやりとりというのは、心のやりとりだと思います。演劇の良さは同じ空間で、そうした生の声を聞き、生の感情を感じ取ることで、それは演劇の贅沢さでもあります。僕はエンターテインメント作品も大好きですが、片やこうした濃密に作る演劇もやっていきたいと思っております。

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

悪童会議 第三回公演『見よ、飛行機の高く飛べるを』稽古場より

ーーなるほど。今日、稽古を見させていただき、濃密な会話劇でありながらも、とても親しみやすく楽しい、エンタメ的な魅力にも溢れた作品になるのではと思いました。茅野さんはどのような作品でも「楽しませる」ことに重きを置いていらっしゃるのかなと感じたのですが、それについてはいかがですか?

明治を舞台にしていますし、扱っているテーマを考えると先入観で「難しいものなのではないか。高尚なものなのではないか」と身構えてしまいますが、そうではないことは伝えていきたいと思っています。人間の愚かさや不完全なところを愛情たっぷりに書かれた作品なので、ちょっと困った人がたくさん出てくるんですよ。この時代、生徒から見たら怖い存在である教師も、実は滑稽な一面も持っている。永井 愛さんは、人間を観察する力が素晴らしい作家さんです。人間の面白さが書かれた作品なので、その面白さをきちんと届けたいと思っています。泣いたり笑ったりしながら、今に通じるメッセージ性が皆さんの中に少しだけ残ってくれたらいいなと。僕は、絶対に演劇は面白くなかったらダメだと思っているので、僕が作る以上、どんなお芝居も絶対に楽しめる面白いものにしたいと思っていますし、この作品もそうなると思います。

 

取材・文・撮影=嶋田真己


シクフォニ、YouTubeチャンネル登録者数100万人を突破

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暇72(ひまなつ)、雨乃こさめ(あめのこさめ)、いるま、LAN(らん)、すち、みことの6名からなるシクフォニのYouTubeチャンネル登録者数が100万人を突破した。

シクフォニは、音楽とビジュアル、そしてバラエティ企画を融合させた唯一無二の“2.5次元エンターテインメント”を展開。デビュー以来、10・20代を中心に熱狂的な支持を集め、YouTubeをはじめとした幅広い領域で活動を拡大してきた。100万人達成配信では、シクフォニメンバーがこれまでの活動を振り返りながら、ファンへ感謝の気持ちを伝えた。

シクフォニは、2025年に入り登録者数80万人を突破していたが、毎日投稿や、100万人に向けてオリジナルMV歌ってみた動画などの独自コンテンツを積極的に発信。

また、2月以降リアルの場でファンと接点を持つ複数の大型コラボ施策が展開されたことで、認知拡大が一気に加速。2月には、全国のセブン-イレブンにてオリジナルグッズがもらえるキャンペーンが実施され、各店舗での訴求が話題に。続く3月には、TVアニメ『おそ松さん』との異色コラボ企画が展開され、描き下ろしビジュアルおよびオリジナルグッズが好評を博した。

カラオケ館でのコラボルームを展開しファンが“リアルに集う空間”として盛況に。雑誌『ダ・ヴィンチ』(KADOKAWA)では、3月号にて初の表紙&巻頭特集に登場し、メディア露出も致しました。さらに4月には、全24種のトレーディングカード付きスナック「シクフォニチップス」が全国発売。即日完売する店舗が続出するなど、食品・雑貨領域でも存在感を示した。

そして、「サンリオキャラクターズ」と初のコラボレーションをしたオリジナルグッズを展開し、人気キャラクターと並ぶ描き下ろしイラストがかわいいと話題に。ばくだん焼本舗とのコラボフード企画も同月に展開され、コラボメニューや限定ノベルティで多くの新規層との接点を生んだ。これら一連のプロモーション施策が相互に連動する形で、YouTubeチャンネル登録者数100万人突破することができたという。

『女子野球・伝統の一戦』が今年も開催! 読売ジャイアンツ女子チーム vs. 阪神タイガースWomenが7/20東京ドームで激突!

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女子硬式野球チームの読売ジャイアンツ女子チームと阪神タイガースWomenの交流戦が、7月20日(日)に東京ドーム(東京都)で開催される。

交流戦の過去2年の成績は、ジャイアンツ女子がタイガースWomanを3勝1分と勝ち越している。今季はジャイアンツ女子に6名の選手が新しく入団し、さらなる実力アップを図る。

ジャイアンツ女子チームは、より高いレベルを目指しトップアスリートとして活躍できる場として2022年に創設された。昨年は、全日本女子硬式クラブ野球選手権の2連覇を達成するなど、着実に実力を伸ばしてきた。

実際に、4月26日(土)~28日(月)に行われた読売ジャイアンツ主催の『第3回女子野球GIANTS杯福島大会2025』では、ジャイアンツ女子チームが花巻東高校(岩手県)を2-0で破り初優勝、16チームの頂点に輝いた。

優勝したジャイアンツ女子チームにはGIANTS杯、賞状、メダルが授与された

優勝したジャイアンツ女子チームにはGIANTS杯、賞状、メダルが授与された

 
東京ドームで行われる交流戦は、読売ジャイアンツ vs. 阪神タイガースの公式戦終了後に行われる予定で、両チームは公式戦の熱気冷めやらぬ中、“女子野球最高峰”の試合を見せる。
 
また、東京ドーム開催の交流戦に先駆けて、7月5日(土)には、阪神甲子園球場(兵庫県)でも交流戦の第1戦が行われる。
 
■試合開催日時と会場
 
第1戦:7月5日(土)阪神甲子園球場(兵庫県)/18:00試合開始 ※予備日:7月6日(日)10:30試合開始
 
第2戦:7月20日(日)東京ドーム(東京都)/19:00試合開始予定(こちらの試合は、一軍公式戦試合終了後に開始されるため、開催時間は変更になる場合あり)
 
読売ジャイアンツ女子チームの宮本和知監督は、
「今年も阪神タイガースWomenさんと、それぞれの本拠地である甲子園、東京ドームで対戦できることを嬉しく思います。昨年の伝統の一戦では、2試合で合計約9000人のファンの皆様の前でプレーをし、2戦2勝と勝ち越しました。2025年の読売ジャイアンツ女子チームは新戦力として6名の選手が加入し、計26名で戦ってまいります。両球団で女子野球界を盛り上げていくとともに、今年も終始目が離せない、魂のこもったプレーで、ファンの皆様の心を熱くします! ぜひ球場へお越しください!」
 
田中美羽選手主将は、
「女子野球の伝統の一戦は3年目を迎え、今年も阪神タイガースWomenと対戦できることを大変嬉しく思います。今年は、昨年を超える年にします。『Born to win!』を胸に、更にパワーアップした姿をお『魅』せします。私たちと一緒に女子野球を盛り上げていただけたら嬉しいです! 応援よろしくお願いします!」
 
ジャイアンツ女子チーム

ジャイアンツ女子チーム

 
対する阪神タイガースWomenの木戸克彦監督は、
「今年で創設5年目を迎えることになりました。これもひとえにファンの皆様のお陰と感謝しております。昨年冬にメンバーの半数を入れ替え、新生タイガースWomenとして皆様に熱い戦いをお見せ致します。両軍の本拠地で戦われる一戦、今年こそはジャイアンツ女子チームから勝利を掴み、2戦2勝を目指します。皆様、阪神甲子園球場そして東京ドームに足を運んで頂き、ご声援のほどよろしくお願い致します」
 
正代絢子主将も、
「今年も阪神甲子園球場と東京ドームにおいて、ジャイアンツ女子チームとの伝統の一戦が開催されることを大変嬉しく思っております。球場へ足を運んでくださるファンの皆様に観に来てよかったと思っていただける試合をしますので、両チームに温かいご声援よろしくお願いします」とコメントしている。
 
阪神タイガースWoman

阪神タイガースWoman

 
東京ドームで行われる交流戦の第2戦の観戦チケットは、イープラスで先行発売(抽選)が5月19日(月)12:00から、一般発売が5月24日(土)11:00からとなる。この東京ドームでの交流戦は、チケットの購入者と、同日14:00から開催される読売ジャイアンツvs.阪神タイガースの公式戦のチケットを持っている人もそのまま観戦できる。女子両チームの公式戦に負けず劣らぬ白熱した試合をぜひ体感してほしい。
 

今峰由香(ピアノ)によるオール・ショパンプログラムのリサイタル開催、コメント動画が到着

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6月5日(木)、大阪・フェニックスホールにて『“KCM Concert at The Phoenix Hall, Osaka”~関西圏の最大拠点 大阪梅田で展開する藝術音楽~』が開催される。

名門ミュンヘン国立音楽大学教授を長年務める関西ゆかりの名手・今峰由香が前回公演での「ショパン:バラード全曲」の好評に応えて、オール・ショパン・プログラムのリサイタルを企画されたもの。

チケットは現在販売中。

糸川耀士郎、舞台デビューから10年を記念して1人音楽劇『夜啼鳥』を上演 意気込みを語った取材会の模様が公開

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2025年5月14日(水)~5月18日(日)Mixalive TOKYO 6F Theater Mixaにて、糸川耀士郎 俳優10周年記念1人音楽劇『夜啼鳥』が上演される。この度、取材会の模様が公開された。

糸川耀士郎は、2015年4月に劇団番町ボーイズ☆第1回本公演『MY DOOR ~熱~』で初舞台に立って以来、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズへの出演、歌絵巻「ヒカルの碁」序の一手で主演を務めるなど数々の人気作に出演しているほか、近年ではミュージカル『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』でグランドミュージカルにも出演。今回、舞台デビューから10年を記念して1人音楽劇に挑戦する。

【あらすじ】
「果てのない渇望…これぞ芸術」
16歳の若さで皇帝の座につきながら
なお満たされることのない青年がいた。
ローマ帝国・第五代皇帝、ネロ。
愛も、友情も、平和も、忠誠も、
何ひとつ彼の心を動かしはしなかった。
彼がこの世界で唯一信じたもの。それは「芸術」。
美しきものを追い求め、狂気の宴へと身を投じる。
運命に弄ばれた暴君の、密やかな一夜が幕を開ける——。


≫糸川耀士郎 取材会の模様

 


俳優・糸川耀士郎が俳優生活10周年を迎えた。記念すべきメモリアルイヤーに上演するのが、糸川耀士郎 俳優10周年記念 1人音楽劇『夜啼鳥』だ。

自ら企画・プロデュースを務め、脚本・演出に舞台『黒子のバスケ』の中屋敷法仁、音楽監督にミュージカル『刀剣乱舞』のYOSHIZUMIという親交の深いクリエイターを招聘。暴君の逸話が残る第5代ローマ皇帝ネロを題材に、既存の糸川耀士郎像を破壊する、新たな姿を打ち立てる。

自ら「この演劇を乗り越えられないなら役者として終わる」と語る難題に、なぜ挑むことを決めたのか。その心境を語ってもらった。

より難しいものがやりたくて、1人音楽劇を選んだ

ーーまずは俳優生活10周年を迎えた今の気持ちからお聞かせください。

この10年、すごく濃かったので、まだ10年なのかという気持ちも正直あります。20代の頃は30代を迎えるのが不安だったんですよ。でも、いざ30代になってみたら、この先の10年が楽しみに思えて。きっとそれはすごくいい10年を過ごせたからかな、と思っています。

糸川耀士郎

糸川耀士郎

ーーそんなアニバーサリーイヤーに、1人音楽劇という企画に挑戦しようと思った経緯をお話しいただけますか。

バースデーイベントだったりファンミーティングだったり、年に1回はファンの方々に感謝の思いを伝える場を設けさせていただいていたんですけど、やっぱり10周年ということで、役者として自分を表現できるものがやりたいなとスタッフさんと話をしていました。その中で出てきたのが、1人芝居という企画で。以前一度やったことがあったので、次にまた1人芝居をやるなら今度はミュージカルにしたいなと。最近いろんな役者さんが1人芝居に挑戦されていますけど、1人でミュージカル、それもオリジナル作品をつくるとなったら、あまり多くない。どうせやるなら、よりステップを上げて、難しいものがやりたいということで、1人音楽劇に挑戦することになりました。

ーー糸川さんのこの10年の歩みを見ても、ミュージカルの存在はすごく大きなものではないかと思っています。

本当にそうで。もともと歌うのが好きだったのもあって、ミュージカルというジャンルは自分に合っているんじゃないかというのは、自分でも実感しています。ただ、やっぱり既存のミュージカル作品って制限もたくさんあって。もっと自分たちがやる意味を深掘りしたいと思っても、なかなか難しくて、壁に直面することが何度かありました。

だからこそ、僕のように役者をやっている人間が能動的にアクションを起こしてオリジナル作品をつくることで、同じような葛藤を抱えている仲間たちに「もっと自由にクリエイトしていいんじゃない?」というメッセージを届けられたらと思っています。

ーーその創作のパートナーとして、脚本・演出に中屋敷法仁さんを迎えた理由を教えてください。

やしきさん(中屋敷)とは舞台「黒子のバスケ」でご一緒して、「演劇ドラフトグランプリ2023」でも同じチームを組ませていただきました。自分の10年を振り返ったとき、節目の一つとなったのが「くろステ」。2.5次元舞台に対して、演劇そのものに対して深く見つめ直すきっかけになった作品でした。大切な思い出を一緒に過ごしたやしきさんだからこそ、また一緒に作品をつくりたいなと思ったのが大きな理由の一つです。

あともう一つ理由があって。やしきさんは僕と真反対の人なんです。僕はいろんなことに対して頭で考えるというか、ロジックを大切にするタイプなんですけど、やしきさんは直感型。(中屋敷が主宰を務める)柿喰う客のお芝居を観ていても、やしきさんにしかつくれない世界観があるなと思っていて。そんなふうに自分とまったく違うタイプの方と作品をつくることで、僕自身もまたいろんなことを感じられるんじゃないかなと思ってお声掛けさせていただきました。

キービジュアルに負けない作品をつくりたい

ーー本作の題材は、古代ローマ帝国の皇帝ネロです。

題材に関しては、マネージャーも含めて、いろいろと話をしました。僕としては、リアルな日常ものというよりは、もっと非日常かつ劇的なものをやりたいと考えていて。その中で浮かんできたのが、古代ローマという設定でした。僕は勉強不足で、今回の企画に携わるまでローマ帝国のことはほとんど知らなかったんですけど、調べれば調べるほど面白くて。あの時代って今じゃ考えられないような倫理観で、ドラマティックなエピソードがたくさん残されているんですよ。

ドラマを感じられそうな人物をピックアップしていって、その中の一人がネロでした。しかも、やしきさんが大学で世界史を専攻されていたそうで。僕たちのやりたいことができて、やしきさんもイマジネーションが膨らみやすいんじゃないかということで、ネロに決まりました。

ーーキービジュアルがすでに発表されていますが、かなりインパクトのあるものになっています。

キービジュアルに関しては、ネロが裸に毛皮を着て奴隷を襲って楽しんでいたという逸話が残っているらしくて。そこからやしきさんが提案してくださいました。

ーービジュアル撮影のときはどんな気持ちでしたか。

衣装もメイクも含めて、本当にいい世界観で撮らせてもらったので、このビジュアルに負けない作品をつくらなくちゃなって身が引き締まりました。作品の出だしを飾るという意味では、最高にクリエイティブな時間だったと思います。

ーー結構パンプアップもされたんですか。

実はちょっと美しい体をつくってみたくて、筋トレを頑張っていた時期があったんです。でも、仕事をしながら自分を追い込むのがキツくて、中途半端な形で終わっていたんですね。そんな逃げがちな自分を変えようと今年に入ってから筋トレを頑張っていたので、ちょうど良かったです。たぶん1年前の僕だったら、急遽こういう撮影になりますって言われたら、ふざけるなよってなっていたと思います(笑)。

糸川耀士郎

糸川耀士郎

ーーじゃあ、今年から密かに体を鍛えてらっしゃったんですね。

そうですね。新しい糸川耀士郎をつくろうと。

ーーてっきり今年はひたすらタイプロ(timelesz project -AUDITION-)にハマっているばかりだと思っていました(笑)。

タイプロも僕のケツを叩いてくれる要素の一つです(笑)。甘えそうになったら、若い子たちのギラギラを見て、自分も頑張らなきゃって刺激をもらっていました。

お祝いに来たファンのみなさんをいい意味で裏切りたい

ーー音楽監督は、過去に何度も作品を一緒につくられているYOSHIZUMIさんです。YOSHIZUMIさんにオファーした理由も教えていただけますか。

もともとご自身も役者をやられていたのもあって、YOSHIZUMIさんは役者の気持ちに寄り添って音楽をつくってくださる方。稽古をしていても、「今の芝居の流れだと、ちょっとやりづらいかもしれないから、ここの音楽を変えるね」と柔軟に対応してくださるんです。きっと今回も稽古をしていく中で、いろんなこだわりが芽生えてくると思っていて。そんなときにYOSHIZUMIさんが相手なら、いい意味でいちばん文句が言いやすい(笑)。いちばん信頼できる音楽監督さんにお願いしたいなと思って、真っ先に浮かんだのがYOSHIZUMIさんでした。

ーー音楽に関して、YOSHIZUMIさんとどんなことを話しましたか。

これまで僕はピュアなキャラクターや陽のキャラクターを演じさせていただくことが多くて。そうした役ももちろん勉強になりますし、そっちのベクトルを広げてきたこの何年間だったと思うんですけど、同時に真反対の性格やバックボーンを持ったキャラクターも演じていかないとダメだなという課題感を持っていました。ただ、役との出会いは運やタイミングもあって、自分でもっとこういう役を深掘りしていきたいと考えていても、巡り合えない場合も多い。だったら、オファーを待つんじゃなく、自分からチャンスをつくっていこうと思ったのも、今回の1人音楽劇をやるきっかけの一つでした。

YOSHIZUMIさんにも、もっと闇が深くてダークなお芝居をやりたいし、そういう歌に出会いたいという話をしたので、今回はそんな陰の要素を落とし込んだ音楽を歌えたらなと思っています。

ーーお話を聞いていると、今回の『夜啼鳥』は俳優・糸川耀士郎の新境地を切り開く公演なんですね。

本当にそう思っています。ファンのみなさまは10周年おめでとうという晴れやかな気持ちで来てくださると思うんですけど、いい意味でそれを裏切りたいなと。このキービジュアルが出た段階で、「そういう世界観か」という一つ目の裏切りがあったかもしれませんが、本番ではもっともっと裏切っていきたいです。

ーーもちろんファンのみなさんには絶対観ていただきたい作品だと思いますが、それ以外でこの10年で出会ったこういう人たちに観てほしいという思いはありますか。

やっぱり一緒に切磋琢磨してきた仲間たちですね。以前、「逃げろ、逃げるな。」という作品で脚本・演出を務めさせていただいたときに感じたことなんですけど、当時はまだ28歳で、その年齢で脚本・演出という領域に踏み込むことは、ものすごく勇気がいったんですね。これだけたくさんの有名な作家さん、演出家さんがいる中で、自分が脚本・演出をする意味があるのだろうかと自問自答しました。でもちゃんとそこに意味を見出せたと思うし、等身大の自分が伝えたいメッセージを提示できた気がして。勇気のいる一歩でしたけど、あの一歩は僕の中で相当大きかったです。

あれ以来、チャレンジすることが怖くなくなったんですよ。だってあれを乗り越えたし、という自信ができた。今回も1人音楽劇なんて絶対大変だろうと思う。きっと他の人からしたら「よくそんなことするね」みたいな感覚かもしれない。だけど、僕はワクワクする気持ちのほうが大きいので、同じ役者のみんなに観てもらって「負けてられないな」と思ってもらいたいし、「みんなでもっとクリエイティブにいこうよ!」という気持ちを伝えたい。僕自身、すごい役者さんのお芝居やクリエイターの作品を観ると、「やられた!」ってなるんですけど、そんなふうに思ってもらえるように自分も頑張りたいと思います。

糸川耀士郎

糸川耀士郎

いつかこの作品を観返したときに恥ずかしいと思えたら

ーー改めてこの10年について伺わせてください。10年前の自分はどんな自分でしたか。

本当に不思議だなと思います。まだ10年前の僕は演劇のことを何も知らなくて。そんな自分が今ここまで演劇にどっぷりハマって人生を懸けている。でもそれが演劇の魅力だと思うんですよ。人の人生を大きく変えるパワーが演劇にはある。

きっと演劇をまだ知らない方が、一度でも劇場に足を運んで舞台を観てみたら、演劇ってこんなに素敵なんだって感動すると思うし、劇場に行くのって敷居が高いと思っていたけど、1回ハマったらこんなにやめられなくなるんだってなると思う。演劇がそれだけの可能性を秘めたコンテンツであることを僕は発信していきたいし、特に僕の地元である島根では演劇を観たことがない方が多いと思うので、そういう人たちにもっと演劇をプレゼンして、沼に引きずり込みたいなという気持ちがあります。

ーーそれだけ糸川さんが演劇に心酔するのは、舞台に何があるからでしょうか。

今、Netflixとか新たなプラットフォームが台頭して、映像の世界もどんどん可能性が広がっていて、そういうのを見て、僕もすごくワクワクするんですけど。同じくらい演劇にもまだまだ未知の世界があって、ここからどう進化していくんだろうというワクワクがあるんですよね。

舞台の魅力は、目の前に役者がいること。この魅力は、どれだけ時代が変わっても消えないと思います。だって、やっぱりみんな役者をそばで感じたいじゃないですか。アナログな世界と思われるかもしれないけど、人は最終的に生(なま)に魅力を感じるものだと信じているから。僕は演劇には無限の可能性があると思っているし、この公演がその可能性をまたひとつ更新するものになればいいなと願っています。

ーーこの公演を経て、これから先どんな役者になりたいですか。

僕は“憧れられない役者”になりたいなと思っていて。

ーーどういうことでしょう。

「俺には真似できない」って思われたいんですよね。僕はミュージカルもしたいし、演劇もしたいし、機会があればテレビや映画もやってみたいし、声優もやりたい。時には脚本・演出だってやりたい。きっとどれも突きつめた先に全部がつながっていくと思うので、とにかくなんでも勉強したいんです。で、そういう僕を見て、同じ役者をやっている人に真似できねえって思われたい。「なんでこんなにいろんなことに挑戦してるんだ」「なんでこんなにバイタリティがあるんだ」って唖然とされたい。簡単にこの人みたいになりたいと言えないような役者になりたいんです。

それは、僕自身が憧れる役者がそうだから。松田凌くんみたいなお芝居をしたいけど、やっぱり僕には真似できないって思うんですよね。だから、リスペクトしている人たちはたくさんいるけど、そういう人たちともまた違う糸川耀士郎を確立して、この人にはなれないって周りからあきらめられる役者になりたいです。

ーーでは最後に、10年前の自分に今の自分から声をかけるとしたらなんと伝えたいですか。

難しいですね。でもきっと「素敵な10年が待ってるよ」って言うと思います。今思っているのは、あと何年かしてこの『夜啼鳥』を観返したときに恥ずかしいなって思いたいんですよ。もちろん今の自分が持っている100%をぶつけます。間違いなくこの作品が今の僕の限界値。それを何年後かに観返したときに恥ずかしいと思えたら、その分、自分の限界値をまた更新できた証拠だから。そうやって役者として成長できたとこれから先も常に思っていけるように、まずは『夜啼鳥』で自分の限界値を出し切りたいです。

糸川耀士郎

糸川耀士郎

まふまふ、初の“歌ってみた”ライブのタイトル&メインビジュアルを公開 楽曲リクエスト&『歌ってみたアルバム』の配信も開始

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まふまふが8月に国立代々木競技場 第一体育館にて2DAYS開催するワンマンライブの正式タイトルが『ひきこもりでも歌ってみたい! ~まふまふの歌ってみたLIVE2025@国立代々木競技場 第一体育館~』に決定した。

本公演は、今年1月に開催しSOLD OUTとなった『続・ひきこもりでもLIVEがしたい!〜すーぱーまふまふわーるど2025@日本武道館〜「輪廻」』の好評を受け開催が決定した、まふまふ初の歌ってみた限定ライブとなる。

正式タイトルと合わせて公開されたメインビジュアルは、まふまふのワンマンライブには欠かせない人気イラストレーターの茶々ごまによる描き下ろし。これまでのワンマンライブのビジュアルで見られた壮大な世界観とは異なり、まるで秘密基地のような作業場に籠って作業をするまふまふの姿がまさに“歌ってみた”ライブにぴったりとなっている。

また本公演の開催を記念して、楽曲リクエストの募集も開始。これまで歌ってきた楽曲を選択できるだけでなく、歌ったことのない楽曲も募集しているとのこと。

さらに、最新アルバム『世会色ユニバース』より初回限定盤Aに収録のまふまふ自身がリアレンジをした“歌ってみた”アルバムも各ダウンロード&ストリーミングサービスにて配信が開始。2021年の『第72回NHK紅白歌合戦』で歌唱したカンザキイオリ「命に嫌われている。」のBand Arrange ver.ほか、参加ミュージシャンにGt.Neru、Ba.キタニタツヤ、Dr.新保惠大を迎えた、神様、僕は気づいてしまった「CQCQ」のBand Arrange ver.を含む全10曲の“歌ってみた”楽曲の配信がスタート。

ライブのチケットは、イープラスにて5月11日(日)までX先行受付中。

清塚信也×高見侑里がお届けする無料ライブ配信! チョコプラ、永尾柚乃も登場する屋外ステージ、インクルーシブな無料体験型イベントなどお楽しみがたくさん!【特集:こども音楽フェスティバル 2025】Vol.13

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世界最大級のこどものためのクラシックの祭典『こども音楽フェスティバル 2025』が、ゴールデンウィークにサントリーホールで開催!国内外の第一線で活躍する多数のアーティストを迎え、様々な年齢のこどもたちにあわせたバラエティ豊かなプログラムをお届けするこのフェスティバルは、“こころ はずむ ひびきあう”という言葉とともに、音楽に触れる感動と、音楽を分かち合う歓びをこどもたちに伝えていく。

フェスティバルの公演を紹介する連載第13弾は、ホールを飛び出し、アーク・カラヤン広場で行われる各種ステージ・イベント・ワークショップ、そして「こども音楽フェスティバル 2025」のオンライン配信についてご紹介する。


「こども音楽フェスティバル 2025」では、サントリーホールだけではなくホール前のアーク・カラヤン広場でも様々な催しが予定されている。

その中でも、アーク・カラヤン広場に特設される“屋外ステージ”では、ホール内の公演とは一味違った、クラシック音楽を気軽に楽しく体験できるユニークな企画が用意されている。

公式アンバサダー&配信総合パーソナリティの清塚信也と、パートナー・パーソナリティの高見侑里による「オープニングトーク」からスタート。その後も連日、フルート奏者の多久潤一朗によるちくわ(!)などでクラシックの難曲を演奏するパフォーマンスや、手回しオルガン奏者のKoji Koji Mohejiによる演奏、ピアニストの中川賢一によるピアノ解体ショー、打楽器奏者の山口ともによる廃品打楽器の演奏、『題名のない音楽会』〜未来オーケストラからセレクトメンバー」の出演、誰でも奏でられる楽器「ハグドラム」「ウルトラライトサックス」などを使った「ゆる楽器で「いきなりコンサート!」」など、ホール内に負けず劣らずのバラエティに富んだ企画が展開されていく。

しかもこの屋外ステージ、全て無料で観覧可能とのこと。

※2022年開催時 屋外ステージの模様

※2022年開催時 屋外ステージの模様

中でも大注目なのが、特別ゲストの人気お笑いコンビ「チョコレートプラネット」が登場する5/4(日・祝)の屋外ステージ。

チョコプラと清塚がクラシック音楽をおもしろ楽しくお届けする予定。「清塚×チョコプラ×クラシック音楽」という、この日限りのレアなステージをお見逃しなく!

チョコレートプラネット

チョコレートプラネット

永尾柚乃

永尾柚乃

フェスティバル最終日の5/6(火・休)には、人気子役の永尾柚乃の屋外ステージへの参加が決定。こちらも要注目だ(詳細は公式WEBサイトにて発表)。

※2022年開催時 配信の模様

※2022年開催時 配信の模様

屋外ステージの模様は、期間中通して無料ライブ配信される「こども音楽フェスティバル 2025 オンライン!」でも視聴可能。この配信番組では、配信総合パーソナリティを清塚信也が、パートナー・パーソナリティを高見侑里が務める。屋外ステージの様子の他、ブルーローズ(小ホール)公演の様子やスタジオトークをライブ配信でお届けするなど、「こども音楽フェスティバル 2025」をより堪能できる内容が予定されている。この番組を進行する清塚と高見の掛け合いも必見だ。

【無料ライブ配信】こども音楽フェスティバル 2025 オンライン! DAY1 5月3日(土・祝)

さらに、有料でオンライン配信される大ホール公演は、約1週間のアーカイブ付き。気になる公演をチェックして、好きな時間にじっくり堪能いただくこともお勧めだ。大ホールの配信チケットはイープラス「Streaming+」で購入可能となる。(※ただし5/3『オープニング・ガラ・コンサート ~LOVEクラシック!~』(大ホール公演)のみ無料配信)

※2022年開催時 アーク・カラヤン広場の様子

※2022年開催時 アーク・カラヤン広場の様子

その他、アーク・カラヤン広場では、ピアニスト角野隼斗が全国ツアーで使用したスタインウェイ社製のアップライトピアノ「かてぃんピアノ」の設置、アクセシビリティやインクルーシブデザインに関する展示・体験ブース、フォトスポットなどが展開される。オリジナル・グッズの販売も予定されているので、家族そろって思い出の品を選ぶのもまた楽しい思い出となるだろう。

アーク・カラヤン広場に隣接したアークヒルズギャラリーではインクルーシブな取り組みを体験できる無料ワークショップも開催される。(申込期間終了)。

なお、こどもを対象にしたフェスティバルということで、おむつ替え・授乳スペース、ベビーカー置場も設置されるなど、安心して楽しめる環境が用意されている。

サントリーホールやアーク・カラヤン広場に来場して楽しむことはもちろん、ご都合に合わせライブ配信を楽しむも良し、アーカイブ配信で何度も公演を楽しむもよし。ぜひ配信も活用して「こども音楽フェスティバル 2025」を隅から隅まで堪能していただきたい。

『ツタロックDIG LIVE Vol.17 -OSAKA-』追加出演アーティストとしてammo、Blue Mash、ポンツクピーヤを発表

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2025年6月8日(日)に心斎橋BIGCATにて開催される『ツタロックDIG LIVE Vol.17-OASAKA-』の追加出演アーティストが発表された。

追加出演アーティストとしてammo、Blue Mash、ポンツクピーヤの3組が発表され、全出演者が出揃った。

併せて、イープラスにて最終先着先行が開始となった。

出演者

ammo、Arakezuri、インナージャーニー、クジラ夜の街、sanetii、Blue Mash、ポンツクピーヤ、PompadollS
※50音順


Chimothy→ 「今までの選択の全部を正解にできてよかった」 高知発3ピースバンドが語る、murffin discs所属への想い、新作『mishmash』制作エピソードとツアーの構想

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2017年に高知県で結成された3ピースバンド・Chimothy→が、2ndミニアルバム『mishmash』を完成させた。約7年の自主制作期間を経て、今年1月にはmurffin discsへの所属を発表。『mishmash』はmurffin discsからの初のリリースということで、メンバーは“名刺代わりの作品に”と意気込んで制作に臨んだそうだ。親しみやすいメロディと溌剌としたサウンドをチャームとし、リスナーと同じ目線で、しかし確かに光を届けようとするChimothy→の音楽は、これからもっと多くの人に愛されるはずだ。SPICE初のインタビューでは、murffin discs所属への想いやこれまでの活動について、そして『mishmash』制作エピソードを話してもらった。

――どのような経緯でmurffin discsに所属することになったんでしょうか?

松尾あかり(Gt/Vo):murffin discsの中の[NOiD」というレーベルに、人生を救われたバンドが所属してまして。Amelieっていうバンドなんですけど。

――2021年に解散してしまいましたが、いいバンドでしたよね。

松尾:はい。Amelieと対バンさせてもらった時、 物販に[NOiD]のシールが貼ってあったので、“これ、何ですか?”と聞いたら“所属してるレーベルだよ”と言われて。その日から私はずっと[NOiD]に入りたいと思ってたんです。その話はメンバーにもしていたんですけど、あるタイミングで、出しているCD全部を封筒に詰めて、mufrrin discs宛てに送ろうとしたんですよ。便箋3~4枚くらいの、ものすごい熱量の手紙も入れて。「恐れ入りますが」みたいな書き出しだったんですけど(笑)。

泉遼馬(Ba)、木村花穂(Dr):(笑)。

松尾:その封筒を出そうとしたタイミングで、泉がオーディションの情報を見つけてきてくれて。“だったら戦おうよ”ということでオーディションに出て、最終審査=eggmanでのライブを観ていただいたことがきっかけで、所属させていただけることになりました。念願が叶いましたね。

――念願が叶って、どんな気持ちですか?

松尾:一言で言うと、“続けてきてよかったな”と思ってます。Amelieと対バンした当時は、バンドをやめようかと迷っていたタイミングだったんですよ。ずっと一緒にやってきた、人生で初めてできたメンバーが抜けたいと言ってて。その子はバンド以外にもいろいろなことに興味があって、別の道を選びたいという話でした。いろいろと葛藤していた中で、ライブハウスの方がAmelieとの対バンの話を持ってきてくれて。対バンを経て、バンドを続けていく決意ができたし、別の道を行くメンバーの背中を押すことができました。Chimothy→は今まで何回かメンバーチェンジがあったけど、みんなケンカしてバイバイしたわけじゃなくて、新しい道を選んでバンドを卒業していったんですよ。

――そうなんですね。

松尾:メンバーは変わっていったけど、いつも誰かが一緒にいてくれて、私が一度も一人ぼっちにならなかったこと……“このバンドを終わらせる”という選択をするタイミングがなかったことはすごく運がよかったなと思ってて。そして今、友達みたいだけどアーティストとして尊敬できる2人と、気持ちを揃えて、Chimothy→をやれている。“私は音楽でめっちゃ売れたいと思ってるけど、これを口に出したらメンバーの人生を変えてしまうかもしれない”と考えすぎちゃって、くすぶってた時期もあったけど、今は2人と“こういうバンドになっていきたいよね”と語り合えているし、本心をさらけ出しながら音楽をやれています。それはバンドにとっていいことなので、別の道を選ばなくてよかった、今までの選択の全部を正解にできてよかったなと思っていますね。

松尾あかり(Gt/Vo)

松尾あかり(Gt/Vo)

――そもそもChimothy→は、どのように始まったバンドなんですか?

松尾:私が高知工科大学に通ってた時に組んだバンドです。男の子が多い大学なんですけど、軽音部に入ったら学年に3人だけ女子がいて。“ほな組もか”って感じで始まりました。

――ベースの泉さんは、2023年8月に加入されたんですよね。

:はい。Chimothy→が大学の軽音部で活動していたころ、僕は別の大学でバンドを組んでて、ライブハウスでよく対バンしてました。僕は大学卒業後に一旦音楽をやめて、就職して。

――“またいつか音楽をやれたら”と思いつつ?

:そうですね。会社員をしながらバンドもしようと思ってました。だけど会社が忙しくて時間がとれず、メンバーも見つからんし、全然動けてなくて。バンドやりたいと思ってんのに何もできへん自分に対するフラストレーションもありつつ、最終的にはメンタルを壊してしまって、1年ちょっと勤めた会社を辞めました。それ以降はバイトをしながら生活してたから、“俺でよかったらChimothy→のサポートすんで”みたいなことをよく言ってたんですよ。おそらく、当時あかりの周りにいた人間で一番暇だったので。そしたら、前のベーシストが脱退するタイミングで本当に連絡をくれて。

松尾:私も、最初は冗談みたいな感じで“もしかしたらサポート頼むかも”と言ってたんですよ。そしたらホンマに弾いてほしいタイミングがあって、その日弾いてもらったのがきっかけで継続的にサポートしてもらって、最終的には加入してもらいました。元々メロコアバンドでギター弾いてたのにね。“ギター弾けるならベース弾けるやろ”って(笑)。

:あはははは。

松尾:前のバンドではアレンジもやってると聞いてたし、音楽のセンスがあることは知ってたんですよね。

■Chimothy→の曲は一度対バンしただけやのに、ずっと頭に残ってて。あかりの歌声もずっと覚えてて、“なんか持ってる子やな”と思って。(木村)

――そしてドラムの木村さんは、今年1月に加入されたと。

木村:はい、元旦に加入を発表しました! 2021年に、当時組んでたバンドのツアーで高知に行った時にChimothy→と対バンして。同い年ということもあって、仲良くなったんです。そこからしばらく経って、Chimothy→のドラムが脱退することになった2024年に“サポート頼みたい”、“ドラム叩いてほしい”と言われて。なので、その場でOKしました。“うん、やるわ!”って。

――仲が良かったし、いいバンドだと思っていたから、すぐに承諾したと。

木村:そうですね。あかりと出会った当初、私が組んでたバンドは月10本くらいライブをしていたんですよ。とにかくめっちゃ対バンしてたので、記憶に残ってる曲ってあんまりなかったんですけど、Chimothy→の曲は一度対バンしただけやのに、ずっと頭に残ってて。メロディはキャッチーやし、あかりの歌声もずっと覚えてて、“なんか持ってる子やな”と思って。バンドに誘ってもらったときに、自分が叩いてるところを想像して“楽しそう!”と思ったので、すぐにOKしました。去年の8月ぐらいからサポートし始めて、1月に加入したから、まだ一緒にやり始めて1年も経ってないんですよ。

:8ヵ月か9ヵ月くらい?

松尾:嘘やん! そんな感じしないよね。

――確かに今話していても、日が浅い感じがしないというか。3人とも笑い方が似ているのがいいなって。

木村:あはははは! そうなんや。

松尾:実を言うと、木村のドラムを初めて見た2021年の対バンの時から、私は“もう1個バンドするなら一緒にやりたい”ってずっと思ってたんですよ。

木村:そんなこと思ってたん?

松尾: そう。私が大阪に出てきて、一人で弾き語りライブをすることが多かった時期に、“もう1個バンドやりたい”という気持ちが強くなったことがあって。その時も声を掛けようかなと思ったんですけど、木村は木村で、また別のバンドを始めちゃったので、“ああ……”とか思ってて。だからホンマに出会った時からずっと……女の子ドラマーで“一緒にやりたい”って気持ちになったのは、本当にたった一人。

木村:プロポーズみたいやな(笑)。

泉遼馬(Ba)

泉遼馬(Ba)

――泉さんは結成当初からChimothy→のことを見ていたという話でしたが、どんな印象を持っていましたか?

:“売れるとしたら、こいつらなんやろな”みたいな。 自分の周りにいるバンドの中でもずば抜けて声がいい、歌が上手いと思ってました。でも、俺が思ってるよりあまり上手くいっておらず……。

松尾:(笑)くすぶってたもんね。

:Chimothy→の動き方とかを見て、4~5年くらいずっと“もっとこうしたら見つかるのに”、“見つかったらもっと跳ねるのに”と思い続けていたんですよ。だから加入してからは、“こうしたらいいのに”をめっちゃ叶えさせてもらってて。

松尾:泉が入ってから、バンドの動き方や私の考え方は結構変わりました。今までは“CDオンリー上等!”みたいな考えの先輩たちと対バンする機会が多かったんですよ。だから自分の中にもそういう考え方があったけど、時代の流れにも乗っていけるように、動き方を改めてくれて。

:僕は“CD上等”って考えも悪いとは思ってないですけどね。ただ、その売り方をするんやったら、年間ライブ100本やらなあかんなと思うので。

――やるなら徹底的にやらないと、説得力が出ないですよね。

:だけど当時あかりは会社員だったから、ライブ100本は無理やって考えたら、ネットを駆使したり他の方法もあるやろと思って。そういうところは結構変えていったよな?

松尾:うんうん。

木村花穂(Dr)

木村花穂(Dr)

――木村さんの言う通り、松尾さんの書く曲はキャッチーだし、泉さんが“見つかったらもっと跳ねるのに”と思う気持ちも理解できます。松尾さんの音楽的なルーツはどの辺りなんですか?

松尾:小中学生の頃はmiwaさんがめっちゃ好きで、いきものがかりもめっちゃ聴いてました。バンドを聴き始めたきっかけは、SHISHAMOやったんですよ。だから初めてライブハウスに立った時も、アンプの使い方とかもよくわからんけど、とりあえずライブハウスの人に“SHISHAMOみたいな音にしてください!”って伝えて(笑)。

――いいですね。歌うのが元々好きだったとおっしゃっていましたが、子どもの頃、曲を聴く時はどういうところに注目しがちでしたか?

松尾:ちょっと分からないですけど……今思い返すと、ボーカルのメロディだけを歌うんじゃなくて、ギターとか、裏で鳴ってる音も口ずさんでいたなって。サビが終わっても間奏のギターとかを“タラララ~♪”って歌い始めるから、ずっと歌いっぱなしみたいな(笑)。自分でも気づかないうちに、伴奏まで聴いてたんだと思います。たぶん子どもの頃から“このメロにこのコード、気持ちいい!”みたいな感覚を持っていたんですよ。当時はコードとか分かってなかったけど、“この曲のこの部分、なんか好き!”と感じることがすごく多くて。

――曲を聴いて、コードの使い方が絶妙だなと思ったんですけど、今のお話を聞いて合点が行きました。前のバンドでも編曲をやっていたという泉さんから見ても、松尾さんの書く曲は面白いのでは?

:そうですね。“えっ、そっち行くんや!”みたいなところが、曲の中で結構あります。僕は大学時代に音楽理論を勉強してた時期があって、わりと理論派なんですよ。だけどあかりは理論とか全く分からない。自分からすると、それが羨ましくてしょうがなくて。“それで知識つけたら完璧やのにな”と思うんです。

松尾:泉が私の作った曲を解説してくれるんですよ。“これはなんとかマイナーと言って”みたいな。あと、なんだっけ……。シェがつくやつ……。思い出した、クリシェだ!

:半音ずつ下がっていくやつね。

松尾:そうそう。“私がやってきたこと、全部名前ついてるんだ!”って結構驚いたりしてます。

■今回が一番“みんなで作ったな”っていう実感がある。しかも今回からmurffin discsという大きな味方がいるから、不可能をあまり考えずに、楽しく制作できたんです。(松尾)

――ミニアルバム『mishmash』にも個性的な楽曲が収録されています。改めて、どんな作品になったと思っていますか?

松尾:『mishmash』はごちゃ混ぜという意味なんですけど、タイトル通り、ジャンルにとらわれずにいろいろなことに挑戦しました。私たちも作りながら“Chimothy→ってこんなこともできたんだ!”と思ってたし、聴く人にとっては、新しいChimothy→が垣間見える一枚になるんじゃないかなと思っています。

:音楽的に面白いから、聴いていて飽きない。リスナーの人に、そう思ってもらえるようなアルバムになったんじゃないかなと。“メロはキャッチーやけど、裏で変なことしてんな(笑)”みたいなことを結構突き詰められたので、楽しんでもらえるんじゃないかなと思ってます。

木村:今の3人で作った初めての盤ということもあって、自分にとってすごく大事な一枚になりましたし、泉も言ってた通り、聴いてる人もハッピーな気持ちになれるような一枚になってたらいいな。というか、自分らもハッピーな気持ちで作ったんですよ。ホンマにいろいろな人に広まってほしいですね。

――制作に取り掛かる時に“新しいことをいろいろやりたいよね”みたいな話を3人でしたんですか?

木村:いや、そういう話はしてなくて。なんか“とりあえずやってみよう”精神があったよな?

:うん、俺もそう思う。

松尾:今回が一番、“みんなで作ったな”っていう実感があって。前までは、アレンジ含め、私が一旦全部作ってからメンバーに共有してたんですけど、今は、泉がアレンジを考えて、木村はドラムのパートやコーラスを考えて……というふうに分担してやってるんですよ。誰が何をやっているのかをリアルタイムで把握しながら、メンバーの意見を混ぜこぜにして形にしていく中で、“これ、いいやん!”、“やってみようや!”って盛り上がって、チャレンジすることも自然と増えていったというか。しかも今回からmurffin discsという大きな味方がいるから、不可能をあまり考えずに、楽しく制作できたんですよね。

 

――素晴らしい。1曲目の「猫ニモマケズ」は、今年の元日、木村さん加入の発表と同時に配信リリースした曲ですね。

松尾:この曲は、murffin discsに“1月1日に出させてください”って相談して。せっかくやから正月をコンセプトに、正月っぽいワードをたくさん入れました。 この3人になってから、新しい環境でリリースする一発目の曲ということで、《飛び込む2025》という歌詞には“今年から変えてくぞ!”っていう意味も込めています。

:murffin discsから出す最初の曲やし、僕としては“これでどうだ!”というものがほしくて。“すごくキャッチーな曲にしてほしい”と伝えて、しかも何回か突き返したよね? “もっとキャッチーになるはず”って。

松尾:うん。今までのChimothy→を聴いてきてくれた方にも、新しく聴く方にもしっかりとChimothy→らしさが伝わるように、キャッチーさが欠けないように制作しました。

――泉さんや木村さんが、松尾さんに“こんなメロディや歌詞がほしい”と要望を出すことは結構多いんですか?

木村:そうですね。私からは“日常を感じさせるようなワードを歌詞に入れてほしい”という要望を出させてもらいました。私たちにとってはスタートダッシュの曲だけど、リスナーの方には、自分のことに置き換えながら聴いてもらいたかったので。

:この曲の歌詞はだいぶ揉んだよね。あと30分でボーカルRECが始まるっていうタイミングで、俺とかほすけ(木村)でずーっと揉んでて。

松尾:私がリードギターを録ってる時にね。ギターRECが始まるまでは3人で一緒に考えてたけど、“なんか引っかかるな”、“どうしてもまとまらない”という部分があったから、2人が引き続き考えてくれて。なので、大部分は私が書いてるけど、歌詞は共作みたいな感じで。

――他の楽器のレコーディング中にボーカリストが別の部屋で歌詞を書いているという話はよく聞きますけど、ボーカリストのレコーディング中に他のメンバーが歌詞を書くという話はあまり聞かないです。歌詞って人によっては聖域なので、他のメンバーに任せたがらない人も多いじゃないですか。

木村:確かに。そこを任せてもらえてるってことは、信頼してもらえてるってことなのかな。

 

――はい。このバンドならではのエピソードだなと思いました。2曲目の「さよならファットネス」は多展開で楽しい曲ですね。ダイエットをテーマにした歌詞は泉さんが書いたものですが、こちらはどういった経緯で?

:納期の問題ですね(笑)。“メロディはアレンジはできてるけど、歌詞はどうする?”という状態の時に、スケジュール的にかなり切羽詰まってたから、“任せていい?”と言われて。

松尾:展開が多い曲ということで、泉から“歌詞も振り切ってくれ”という要望をもらったんですけど……私も私で考えていたものの、途中で“振り切るって何?”、“そう言ってる本人の方が振り切れるんちゃう?”と思って(笑)。そしたらすごい歌詞が来ました。携帯に書いてた歌詞を笑いながら見せてきたもんね? “ヤバいわ、これ!”、“やりすぎたかもしれん!”って。

:そうやったっけ?(笑)

松尾:今までにないくらい振り切った歌詞やから、最初は“これ歌うんか?”と思ったんですけど、聴いてるうちに馴染んできて。でも、この曲は歌うのが難しかったですね。レコーディング中、ブースの外から“いや、もっといける!”みたいなことを言われて(笑)。

木村:“舌を巻いて!”とか“誰々を降臨させろ!”とか、歌詞を書いた人からいろいろな要望が(笑)。

:(笑)。

木村:ガヤとかコーラスもたくさん入ってるから、あかり以外も、各々振り切らなきゃいけない感じで。

松尾:そうだね。レコーディング、面白かったです。

 

――3曲目の「夢見るボイジャー」は、バンドのことを歌った曲なのかなと思いました。

松尾:まさにそうですね。去年の10月に配信リリースしたんですけど、かほすけをこのバンドに誘ったタイミングで書き始めた曲なんですよ。バンドの進み方や体制が変わって、自分の中で“音楽で生きていきたい”、“メンバーと一緒に進んでいきたい”という気持ちがどんどん強まっていた時期で。紆余曲折を経て、今ここに辿り着いて、手を差し伸べてくれる2人がいる……という状況で、“私に書けることってなんだろう?”と考えながら書きました。

:僕もこの曲を受け取ってまず、“ああ、今の俺らのこと歌ってるわ”と感じて。結構グッときました。

木村:私も。3人になってから初めて作った曲ということもあって、“この曲からスタートしていくんやな”って。

:アレンジは僕が主体となって考えたんですけど、ベース、めっちゃ自信あるので早く誰かにコピーしてほしいです(笑)。すごくこだわって作ったんですよ。

木村:ドラムも泉がアレンジしてくれたんですけど、ビートがコロコロ変わる曲なので、めっちゃ難しかったです。でもめっちゃ練習したら叩けるようになったから今は楽しい。ライブでやってても楽しい曲です!

――4曲目の「OUR HOLE TOWN」は、2019年にリリースした1stミニアルバムとタイトルが同じですね。

松尾:今、Chimothy→は新しいメンバーと一緒に一歩踏み出していくタイミングで、間違いなくこれから新しいChimothy→になっていくんですけど、それでも今まで歩んできた道は変わらないし、これから背負っていくものも変わらない。そういう想いを聴いてくれる人にも感じ取ってほしかったですし、自分自身が当時の気持ちを思い返せるような曲になったので、同じタイトルをつけました。

――アコースティックギターから始まる曲ですが、松尾さんの歌声はこういう温かい曲にも似合いますね。「みんなのうた」で流れるような曲を作ってみてほしい。

木村:「みんなのうた」、いいですね!

:バンドとしてもぜひトライしてみたいです。

――ラストの「カーテン」には、どのような手応えを感じていますか?

松尾:今までのChimothy→にありそうでなかったテンポ感というか。跳ねたリズムの、ずっとクラップして聴けるような曲がほしかったので、それを実現できたということで手応えを感じていますね。Chimothy→には恋愛ソングが少ないんですけど、この曲は、別れを経験したことがある人の心にしっかり染み込む歌詞になったんじゃないかと。私自身の別れの経験を歌った曲なんですけど、自分の経験を知ってほしいというよりかは、聴いている人自身の経験に照らし合わせながら聴いてほしいなという気持ちです。

■憧れのバンドを自分たちのツアーに呼べるということで、楽しみやし、緊張するし、不安やけどやっぱり楽しみ、みたいな。このツアーを経て、Chimothy→はまた変わっていきそうやなって思ってます。(泉)

――最後に、6月の東名阪ツアー『Chimothy→ pre. mini album「mishmash」Release Tour』への意気込みを聞かせてください。

松尾:ライブハウスに来たことがない人や、Chimothy→のことを知ってるけどライブを観たことがない人たちが、 ライブハウスに足を運んでくれるきっかけみたいなツアーになったら嬉しいです。もちろん今まで応援してくれた方にも、新しいChimothiy→を見てもらえる機会になるんじゃないかと思っているので、いろいろな人に来てもらいたいですね。

木村: 東名阪ソールドアウトを目指してます! そのためにまずは告知とか、自分たちにできることを頑張って、万全の状態で当日を迎えたいです。本番は全力で楽しもうと思います!

:ファイナルの大阪公演はLONGMANとのツーマンライブです。憧れのバンドを自分たちのツアーに呼べるということで、今は“すごく楽しみやし、緊張するし、不安やけどやっぱり楽しみやし……!”みたいな気持ち(笑)。このツアーを経て、Chimothy→はまた変わっていきそうやなって思ってます。


取材・文=蜂須賀ちなみ 撮影=高田梓

アジカン主催『NANO-MUGEN FES. 2025 In Yokohama』第三弾出演アーティストとしてSPECIAL OTHERS、YeYeを発表

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11年ぶりに開催が決定し、日本に加え初となるジャカルタでの海外開催も決定しているASIAN KUNG-FU GENERATION主催のロックフェスティバル『NANO-MUGEN FES.2025』。今回、横浜公演の第三弾出演アーティストが発表となった。

『NANO-MUGEN CIRCUIT 2013』へも出演したSPECIAL OTHERSと、ASIAN KUNG-FU GENERATIONやGotchのサポートメンバーとしても馴染みの深いYeYeの出演が決定。

SPECIAL OTHERSは今年、「SPECIAL OTHERS ACOUSTIC」として5月31日(土)へ出演、YeYeは6月1日(日)への出演となる。

『NANO-MUGEN FES.2025 in Yokohama』のチケットは、イープラス最終プレオーダーを受付中。

神戸ベイエリア一帯複数会場で開催される『MASHUP FESTIVAL kobe』7つの参加フェスを発表

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2025年10月4日(土)、5日(日)の2日間、神戸ベイエリア一帯複数会場で開催される『MASHUP FESTIVAL kobe』に参加する7つのフェスティバルが発表された。

【参加フェス一覧】

ARIFUJI WEEKENDERS
ONE MUSIC CAMP
PINEFIELDS
ブジウギ音楽祭
六感音祭
ITAMI GREENJAM
爆発メルヘンシティ

兵庫県内で個性豊かなシーンを築いてきた上記7つのフェスティバルが神戸ベイエリア一帯に集う。各参加フェスティバルはそれぞれの特色を生かした独自のエリアを展開し、来場者は 1 つのリストバンドで複数の会場を自由に巡ることができる。会場の規模、そして県内 7 つのフェスティバルが集結する特別なコラボレーションという点から、県内最大のフェスとして開催される。

兵庫県各地で開催されるフェスが神戸に集結する特別感溢れる二日間となる。出演アーティスト・チケット情報は後日アナウンス予定となっている。公式ホームページとSNSアカウントで今後の最新情報や追加発表は随時更新予定。

【インタビュー】新国立劇場『消えていくなら朝』蓬莱竜太×大谷亮介×関口アナン~私戯曲的な内容の話題作が作家自身の演出で待望の再演

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蓬莱竜太が2018年に新国立劇場に書き下ろし、私戯曲的な内容が話題を呼んで、第6回ハヤカワ「悲劇喜劇」賞を受賞した『消えていくなら朝』が、このほど蓬莱自身の演出により、2025年7月10日(木)~27日(日)に同じ新国立劇場 小劇場で再演される。家族と距離を置いていた劇作家の「僕」とその家族を巡る一晩の物語。今回は、小川絵梨子・新国立劇場演劇部門芸術監督がその就任とともに打ち出した支柱の一つ、すべての出演者をオーディションで決定するフル オーディション企画の第7弾でもある。作・演出の蓬莱と、出演の大谷亮介関口アナンの三名が、本作について語ってくれた。


――今回、フルオーディション企画となっていますが、蓬莱さんは演出としてどのような思いでオーディションに臨まれたのでしょうか?

蓬莱 新国立劇場のフルオーディション企画には、以前から興味を持って見ていました。劇場で舞台を上演するというコンセプトの中で、役者さんたちにとってもいろいろなチャンスがあり、開けた企画だなと。幅広い層の役者さんに出会えるっていうのは喜びでもありましたが、逆に選ぶ難しさもありました。実際2,000人以上の人が応募してくださって、どういう基準で次の審査に進ませるのか? どういう基準で落とすのか? 役によってもまた違ってきますし、そういう”決め方”みたいなものはすごく苦労した覚えがあります。

今回、「家族」を構成するにあたって、さまざまな世代の役がありますけど、役によって応募の数のバラツキもあったりしたわけです。役ごとに見ていくと、いろんな可能性が見えてきて、最終的に家族のバランスを見た部分もあって、なのですごく良い芝居をなさっていて、一緒に仕事をしたいなと思っても、バランスという部分で「また次の機会に…」となることもありました。ただ、僕にとっても、次にまた何かをやる時に頭をよぎる役者さんだろうなという思いもあったりして、すごく良い財産になったというのが率直な印象です。

――大谷さん、関口さんはどのような思いでオーディションに?

大谷 僕は事務所に言われて(笑)。「行ってこい!」と。いや、前から(オーディションの存在は)知っていたし、周りに出ている人もいて、自分も「やりたいな」と思っていたけど、どうやってやるのか全然知らなかったんです。

――そもそも大谷さんの立場で、オーディションを受ける機会というのは普段からあるんですか?

大谷 歳を取るとオーディションの話自体がなかなか来なくなりますよね。若い人に向けてという部分も多いですし。でも自分は「面白そうだな」と思っていました。実際、やってみて面白かったですね。共演しない限りお目にかかることがないかもしれない俳優さんともご一緒できるわけで、「こういう方もいらっしゃるのか」、「演劇をこういうふうにやる人もいるんだ! なるほど」と思ったり、いろんな人を見られて良かったです。

関口 僕は今回で(新国立劇場のフルオーディション企画を)受けるのは3回目だったんです。1回目も2回目も、どちらも途中で落ちていまして。

もともと蓬莱さんの作品が好きというのもあって、今回は(企画を)見た時に「これはもう絶対受けよう!」と思って受けました。でもまず書類選考を通らないと意味がないので、応募書類の最後の一文に「これを出した後、神社にお参りに行ってきます」みたいなことまで書いて(笑)、「とにかく書類は通ってくれ!」と思っていたら、「通りました」という連絡が来ました。そこから一次選考、二次選考とあったんですけど、毎回「セリフは覚えて来なくて大丈夫です」って言ってくださるんですよね。そこを見ているわけではないと。でも、僕は根が曲がっているのか「そんなわけない!」と思っていて(笑)、あとは単純に自分がやりづらいっていうのがあって、なるべく覚えて行こうと。選考が始まってからは、この作品のことばかり考えていました。

――このフルオーディション企画で、2018年に書き下ろした戯曲を自らの演出で上演することになった経緯についても教えてください。

蓬莱 フルオーディション企画のお話をいただいて、何本か候補の作品があって、当初はこの作品は候補に入ってなかったんです。小川(絵梨子/芸術監督)さんから「この中に興味のあるものはありますか?」という感じでいただいて、読ませていただいて、非常に興味深い作品もあったんですが、どこか自分の中で、フルオーディションをやるっていう意味で、もう少しチャレンジングなことはできないか? という思いがありました。

そこで「他に何かありますか?」と返したら、『消えていくなら朝』はどうか? というお話がありまして。この戯曲は、僕は自分で演出しないというのを前提に書いたものでしたし、自分が演出しないからこそ書けた作品であったっていうのが正直、ありました。それをあえて演出を含めてやってみないか? というお話が来た時に、すごくチャレンジングな気持ちになったし、すごくドキッとしたというか、そういう意味では一番やりがいがあって、僕にとっても挑戦なのかなっていう気持ちになって「ぜひこれをやらせてもらいたい」と言いました。

――ご自身やご自身の家族を色濃く投影した作品であり、劇中の“僕(定男)”は蓬莱さん自身と言える登場人物ですが、それを関口さんに任せるにあたって、決め手となったのは?

蓬莱 オーディションを見ていて感じた「劇作家である」という匂いっていうんですかね…? みなさん、当然ですが役者さんであり、特に世代としても30代後半とか40代の役者さんって、作家っぽくないんですよね、当然なんですけど。なんかエネルギーがあるんですよね(笑)。もう少し作家って元気じゃないというか、決してアナンが元気じゃないっていうわけじゃないんですけど(笑)。どこか「ナナメっている」感じというか、ナナメでありながらも、決して反骨しているわけでもなく…。やっぱり“匂い”がすごく大事な役だと思ったし、オーディションを進めながら、確かにこの役は、役者がやるのが難しい役だなと感じて、自分の中に焦りも出てきて「本当にいるんだろうか? 僕の見方が間違ってるのかもしれない」と思い始めた時に、ひょっこり彼が現れて「ぽいなぁ…」と思ったんです。

自分のことでもあるんですけど、この役って決して立派な人間ではなくて、すごく人間的で、なおかつ作家だからこそ、どこか自然に物事を斜めに見てしまっているところがあるんです。アナンを見た時、それを明らかに自然に持っている匂いっていうのを感じて「いた!」と思いましたね。その「いた!」って感じはすごく覚えてます。

関口 いま初めて聞きました(笑)。余談ですけど、受かった直後に、「モダンスイマーズ」の劇団員の方から「アナンって確かに若い時の蓬莱に顔が似てるよね」と言われて、「え? そういうこと?」みたいに思ってたんですけど、蓬莱さんから「いや、そういうことじゃないよ」と言われて、「じゃあなんだったんだろう?」と思ってました。

そんなに「(物事を)斜めに見ている」とかあるのか…(笑)? でも、さっきも話に出た(覚えてこなくていいと言われた)台本を意地でも覚えていくみたいなところとか、そういう部分があったりするのかもしれないですね。

蓬莱 もうずいぶん前なんですけど、昔会ってるんですよね、飲み屋で。その後、芝居も見ているんですけど、それからもう10年ぐらい経っていて、もちろん覚えていて「あの時の彼だ」と書類を見て理解はしてたんですけど、芝居が始まった時に「こんな役者だっけ?」というか、僕の印象として、10年間でずいぶん変わったなと思って「良い感じに斜めってきたな…」というのが印象的でしたね。

――父役に大谷さんを選ばれた経緯についても教えてください。

蓬莱 僕の中では、“僕”の役と父親役が一番難しかったんですね。特にお父さんというのは、もちろん自分の父のイメージがちらついているからなんですけども、この家族というのは、お父さんが軸に全て動いているところがあって、ある意味で家族の中でカリスマ性を発揮していて、兄貴とか妹はそれに付いて行っているところがあるんですよね。「親父との距離がどこにあるのか?」ということが、それぞれの家族のキーポイントになってきてるんですね。

「吸引力を持っている」ということは、すごく大事なことで、そこに抗おうとしている“僕”でさえも、ある種の吸引力を認めざるを得ないという。ただ重厚なだけでもないし、清濁併せ呑むような魅力が必要な役で、性格も含めてそういう人間の骨格みたいなものを形成しているイメージの匂いというのがすごく大事な役なんですね。

大谷さんは、「まだ男でもある」という匂いを持っていて、“なにか”があるんですよね、自分の哲学とか演劇に対する考え方とか、それはその時代を生きた俳優さんの持っているものなんでしょうね。今回、その力を借りたいという思いがあって。

大谷 ありがとうございます(笑)。まず“父親”ということで、家族に対して「こうしなきゃいけない」とか「こうすべき」とかちゃんと考えている男ですよね。まずは父親ということについて、考えています。それは楽しいですね。

家族が集まって、レイというお客さんもいて、そこでいろんな人間関係のこととか昔の話になって。そこでちゃんとバランスを取りつつ、しゃべるべき時にしゃべるといったことをきちんとやっている人間ですよね。と言いつつ、つい口にしちゃいけないことを言ってしまったり、そこはすごく面白いなと思います。

――物語についてはどんな印象を持たれていますか?

大谷 これを我々がやって、お客さまにとってどう見えるのか? それがわからないところで、そこが面白いなと思っています。それが滑稽に見えるのか? ドキッと見えるのか? その味付けは蓬莱さんにお任せしますけど。

蓬莱 「こういうふうにコントロールして、お客さんをここに持っていく」というような芝居じゃないと思っています。あくまでもひとりひとりの人間が会話をした結果――ある一夜にすぎないものなんですけど、それを忠実に粛々と作っていく作品であって、それがある人には滑稽に見えるかもしれないし、刺さってしまうかもしれない。作為みたいなものは、演出家として最低限必要ではあるとは思いつつ、なるべくそれがない状態で、どこまでこの作品はいけるんだろうか? というのも挑戦したいことではありますね。

この素材を使ってどこまで掘れるのか? もちろん役者同士は家族ではないわけで、その歴史を経てはいないんですけど、どこまで体験としてそれに近いものを役者が味わうことが可能になっていくのかが重要になってくると思っています。

大谷 そういう意味では(オーディション企画の始動から)1年あるっていうのは、ありがたいですよね。

蓬莱 そうですね。でも、もうすぐですからね(笑)! 

――関口さんは、この物語にどんな印象を持たれていますか?

関口 短い一晩の中に、家族の間で初めて話すような内容のことばかり。すごい濃度の高いことが戯曲の中で起こっているんですよね。それをどうやって表現していけるかが課題だなと思っています。

稽古が始まる前に既に、2回本読みをしたんです。最初にオーディションを受ける時、お客さん目線で読んで「めちゃくちゃ面白いな」と思ったんですけど、その後「決まりました」と連絡をいただいて、とりあえずみなさんで本読みをしてみましょうと。それで、何となく、そんなに気負うこともなくやってみたら、本読みであんなに疲れたことはないってくらい、終わった時には汗だくになっていて…(苦笑)、やっぱり、それだけのエネルギーを必要とする作品なんだなと思いました。

――蓬莱さんがこの戯曲を執筆されたのが40代の前半で「まだ家族に対する反骨心がある時期だからこそ書けた」とおっしゃっていましたが、ご自身の経験を元に書かれたこの作品への特別な思い――前回の初演(演出:宮田慶子)をどのようにご覧になったかを教えてください。

蓬莱 いま50代近くになって、もう父親とか母親は、いたわるべき存在であり、この先、体も弱ってくるだろうし、そういう意味ではもう「生きてさえいてくれれば何だっていい」という気持ちになりつつもあるんですよね。だから「うちの家族ってなんかさぁ…」ということを言える気持ちがまだ残っている最後の時期が40代の前半だったのかなと思います。

その時期にそういうものを書いておくっていうのは、ひとつ意味はあるのかなという思いで書いてはいたんですけども、本番を見て想像以上に「あ、うちの家族って笑われるんだな」と思って(笑)、それは救いでもありました。なんか「結構、滑稽なんだな」と思ったり、「でもそうだよな」とも思いつつ、どこか自分の中で浄化されるところもあって、他の家族の身になって書いてみると自分のことが見えてきたりとか、「こう思ってるんじゃないか?」ということを実際に文字で起こしてみると、結構精神的に参ってしまう部分もあったんですけど、それがわりとみなさんに笑われているという良さがあったりして、「傍から見るとそういうものに過ぎないかもしれないな」という印象は、初演で感じました。

それはたぶん、宮田さんの演出が、ある種、滑稽な家族っていう空気をつくりだしていて、そういう受け取りやすさもあったんじゃないかと思います。今回、自分が演出する時に、それをどういうふうにしていこうかというのは考えなきゃいけないことではあるんですけど、もっともっと追求して、笑いでもなければ、シリアスでもないっていう状態のところに持っていったら、お客さんはそれをどう見るんだろう? というところに興味もあります。今回、どういう方向でこの作品を味付けしていくべきなのか? 以前よりも自分の家族とか、この戯曲を客観視ができると思うので、そのあたりを役者さんと共に見つけていくのはすごく楽しみな作業ですね。

できるだけ客観的な視点で、作品をつくるよう心がけていくつもりですが、実際にやっていくと難しいときもあるかもしれませんね。でも自分が主人公の“僕”を守り始めたらおかしいし、自分の中でバランスを取りながら、今回の出演者と一緒に新たな「家族」を作っていけたらと思います。

――「客観的に」とおっしゃっていましたが、自分の家族の物語から少し離れて、7年の時間が経って、時代も少し変わった部分もある中で、いまの時代性みたいなのを本作に感じる部分ではありますか?

蓬莱 あまり7年を経た時代の変化が、この作品を変えていくだろうなというふうには思ってないですね。やっぱり家族っていうっていうのは、すごく個人的なものであり、登場人物も全て個人的な関わりのものなので、“時代性”というよりも、どの時代でも必ずある普遍ではあるのかなと思っています。だから「いまの時代だから」と何かを変えたりする部分はないのかなと思っています。

――関口さん、大谷さんには、蓬莱さんの戯曲・演出の印象などについてお聞きできればと思います。例えば、会話の終わりに「(笑)」が入ることが多かったり、蓬莱さんの書く戯曲ならではの特徴があると思いますが、どんな魅力や面白さを感じていますか?

関口 多いということで言うと「……」も多いですよね。

大谷 多いね(笑)。最初のシーン(久々に帰省した“僕”と父のやりとり)とかね。

関口 そこに何かしらの蓬莱さんの意思が働いていると思うんですけど、それを書いている時の気持ちみたいなものをこの先、演出家として言うのか言わないのかわかりませんけど、蓬莱さんの作品のひとつの醍醐味だなと感じてますね。

あとは、言っていることと思っていることが一致していないこともあるので、まずそこの解釈だったり、表現は、みなさんと稽古場で一緒に作っていくと思うんです。どんな化学反応が起こるのか、楽しみですね。

――笑いの方向に行くのか? それとも、怒りやシリアスな方に向かうのか…?

関口 僕もさっきの蓬莱さんの話を僕もドキドキしながら聞いていました(笑)。

――“僕”という役柄についてはどのような印象をお持ちですか?

関口 ある一つのわだかまりをずっと抱えて生きてきて、それがある種のトラウマに近いのかどうかまではわかんないですけど、それがあるからこういう人間になってるんだろうなという…。何て言うか「ずっと思い続ける」ってすごいじゃないですか?

蓬莱 フィクションですからね(苦笑)。

関口 そうなんですけど(笑)、「ずっと思い続ける」ってものすごいことなので、それをどうやって向き合っていこうかなというのはありますね。

ただ、最初に蓬莱さんが「何でも聞いてください。答えられることも多いと思うので」とおっしゃってくださったので、いろんなことを話したり、聞いたりしていけるので、そこはありがたく、心強いなと思います。

――大谷さんは、蓬莱さんの演出、戯曲について、どんな思いや期待を抱かれていますか?

大谷 直接、演出を受けるのは初めてですよね?

蓬莱 そうですね。落語(大谷亮介ひとり祭り『男の人生六十年』/作:蓬莱竜太)の時に、稽古場にちょっと行ってお話したことはありますけど。

大谷 蓬莱さんの作品は何冊か読んだことはありますし、作品を見たことももちろんあります。台本は、さっきも言いましたけど「……」が多いなと(笑)。僕らはまず台本を読むんでね、そこでこれをどうするのかな? と考えたり。

今回の作品は最初に台本をいただいて、それから1年以上の時間があって、だからってうまくできるかって言うとわかんないですけど、でも1年考える時間があったというのは大変ありがたいことですね。パッと見てわかるようなコメディというわけではなくて、“父親”として他の役者さんと接しなきゃいけないという部分もあるしね。

どんなセリフがあって、構造とか論理的にどうなっているのか? とか考えがちなんですけど、実際に大事なのは、父親という存在がどんな影響力があって、どんな主張をするのか? といったところなんですよね。ニコニコとみんなの話を聞くし、人生を経た人間としての発言もあるし、ついカッとして、みんなの前で奥さんを罵倒してしまったりもするし、その後で、悪いと思ったのか「おやすみ」と取り繕ったり…(笑)。

自分もたまに子どもと会うと、やっぱり“父親”という存在となるんですよね。また、一度は愛して付き合った人間に対して「このやろう」と怒りを表す時に声が裏返ってしまったり……そういった、人間でありながらの動物的な生理とか、そういういろんなことを考える時間があったのはとてもありがたかったなと思います。

――最後にみなさんから本作への意気込み、こういうところを楽しみにしてほしいというメッセージをお願いできればと思います。

蓬莱 それが温かい話なのか? 怖い話なのか? それは見た人によって変わってくると思います。少なくとも、家族の話というのは、この家族に限らず、どこかでスリリングなものだと思っていて、それは本音を言っているのか? 言っていないのか? 虚勢を張っているのか? 張ってないのか? とか、いろんなことがあって、家族の間でもいろんな駆け引きがあります。そういう意味で、この作品を通してスリリングな体験をしてもらうことはできるんじゃないかなと思いますので、そこは楽しみにしていただいていいと思います。

関口 とても人間的なお話だと思うし、家族っていう共感しやすい入口の作品です。終わった後にどうなっているのか――? 僕も全然わかんないんですけど(笑)。手放しで「あぁ、面白かった!」というものではないかもしれません。でも、帰り道で、作品の余韻で、思わず電車をひと駅乗り過ごしちゃうくらいの作品にしたいと思うので、期待していただければと思います。

大谷 やはり僕として父親――他の方が父親だと思って芝居できるようにそこを頑張りたいと思います。それこそ、いまはあんまり家族や親戚が集まって……みたいなことはあまりないのかもしれないよね、家も昔みたいに大きな家に住んでる人もいないのかもしれないし。

蓬莱 でもそういうのを大事にしたいと思っているお父さんもいるでしょうね。

大谷 そうだよね。この作品のお父さんの世代だとそういうふうだと思うし、ある意味で家族の象徴のような存在のお父さんで、でもそうやって象徴的になっているからこそ、兄弟のこととかいろいろ問題もあったり、奥さんもおそらく耐えられないようなこともあったんだと思うんですよね。ご主人の気持ちもよくわかるけど、僕自身の人生を振り返ってみると、奥さんも気の毒だなと…。

蓬莱 何の話をしてるんですか(苦笑)。自分の話だね。これ、もう締めのコメントですからね(笑)。

大谷 いやいや、(演じる上で)自分のことを考えないとね。

――我が身を振り返って、身につまされる部分がある作品になっているということですね。

大谷 そうですね(笑)。

取材・文=黒豆直樹
撮影=引地信彦

Shiggy Jr.、全国4ヶ所をまわるワンマンツアーを10月に開催

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Shiggy Jr.が、2025年10月に全国4ヶ所をまわるワンマンツアー『Shiggy Jr. AUTUMN TOUR 2025』を開催する。

5月2日(金)にキャリア発となるZepp公演でのワンマンライブを終えたばかりの中で発表された次のツアーは、10月11日(土)富山・SoulPowe公演よりスタートする。

チケットは、イープラスにてオフィシャル先行(抽選)を受付中。

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